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インプラントの手術時間と治療期間

2018年05月9日

 

失った歯の機能回復手段の中にインプラントがあります。入れ歯やブリッジに比べて治療期間が長くなるインプラントですが、いったいどのくらいの治療期間が必要なのでしょうか。また手術に要する時間など、インプラントの手術時間と治療期間についてご説明します。

 

 

 インプラントの手術方法について

 

インプラントは入れ歯やブリッジと異なり、外科手術を伴います。また顎の骨にインプラント体を埋入後、定着するまで期間を要します。その期間は部位や本数、そして手術方法で異なってきます。ここでまず手術方法についてご紹介します。

 

・一回法

 

一回法とは、インプラント手術を一度だけ行う方法です。インプラント手術の際、歯ぐきを切開して顎の骨にインプラント体を埋入したあと、インプラント体と人工歯をつなぐアバットメントを装着します。その後結合期間へ入り、インプラント体と顎の骨の結合を確認後、人工歯を装着します。

つまり一回法では人工歯を装着するまでの間、歯肉からインプラント体上部が露出している状態になります。

この方法は歯ぐきの切開が一度のみで済むため患者さんへの負担が少なく、治療期間も次にご紹介する二回法に比べて短い傾向にあります。また治療工程が単純なため費用を抑えることができます。

しかし感染のリスクが若干高いため、重度の歯周病の場合などは向きません。また顎の骨が十分ある方でないと難しいと言われています。

 

・二回法

 

インプラント手術として最もスタンダードな方法は二回法です。二回法とは、インプラント手術を二回に分けて行う方法です。一次オペで歯ぐきを切開して顎の骨にインプラント体を埋入後、縫合して歯ぐきを閉じます。一回法と異なり、インプラント体を完全に歯肉の中へ埋め込んでから結合期間に入ります。

骨とインプラント体の結合を確認した後、再び歯肉を切開してアバットメントを取り付ける二次オペを行います。二次オペは一次オペほど時間はかかりません。人工歯の型取りを行い、後日人工歯を装着して噛み合わせを確認して治療は終了します。

二回法はほとんどのケースに対応できます。また歯肉を閉じてしまうため、感染のリスクが低く、歯周病で歯を失った方にも適しています。

しかし外科手術を二度行う必要性があること、一回法に比べて人工歯を装着までの工程が複雑なため費用が高くなること、そして治療期間が若干長くなることがデメリットとして挙げられます。

 

 

 インプラントの手術時間

 

インプラントは外科手術を伴います。そのため通常の抜歯に比べて時間は長くなります。

部位や本数、患者さんの体質により個人差がありますが、目安として一次オペは1時間程度、二回法の二次オペは15~30分程度の時間を要します。

 

 

 インプラントの治療期間

 

インプラントの治療期間は上顎と下顎で異なると言われており、特に上顎の奥歯は前歯に比べると結合に時間がかかると言われています。

目安として、下顎の奥歯の場合は3~6か月、上顎の奥歯の場合は6~10か月程度かかることが多いようです。

 

 

 

 部位や本数により治療時間や期間は異なります

 

インプラントの治療方法および治療期間などについてご説明しました。

歯科医師の方針や患者さんの口腔内の状態により条件は異なります。不明な点は事前にしっかりと歯科医師に確認しておきましょう。

乳歯の虫歯予防に有効な「シーラント」、ご存知ですか

2018年05月8日

子供が虫歯になってしまうと、親も大変です。特に奥歯は虫歯になりやすいことから歯磨きをしっかり行うなど、虫歯予防が欠かせません。そこで今回ご紹介するのが「シーラント」という虫歯予防の処置です。シーラントとは一体どんな治療を行うのでしょうか。

 

 

 乳歯と生えたての永久歯は虫歯になりやすい

子供の歯は乳歯が抜けて永久歯が生えるものと、生え変わりがない永久歯があります。

前者は前歯から第二小臼歯まで、後者は第一大臼歯と第二大臼歯になります。

乳歯はもちろん、生えたばかりの永久歯は大人の永久歯に比べてまだ弱く、エナメル質も大人よりも少ないと言われています。このため酸にとても弱く、歯質が未熟な乳歯と生えたばかりの永久歯は虫歯になりやすいという特徴があります。

特に奥歯は前歯に比べて歯磨きを行いにくく、磨き残しがよく見られるため虫歯になりやすいリスクを抱えています。また幼少期に行っていた保護者による仕上げ磨きを行わなくなりがちなのもこの頃です。奥歯の中でも6歳臼歯(第一大臼歯)は噛むために非常に重要な歯ですが、溝がとても深いため汚れが溜まりやすいのです。

 

 

 シーラントについて

子供の永久歯は虫歯になりやすいことから、虫歯にならないための予防策を取ることが望ましいと言えます。虫歯予防という観点では、フッ素塗布が有名であり効果も高いです。いっぽうシーラントは、臼歯面の溝にプラスチックやセメントで埋め込み、汚れが溜まることを防ぐ役割を持っています。

なおシーラントは保険適用治療のため、それほど高額な費用はかかりません。

 

 シーラント治療の流れ

シーラントは15分ほどの処置時間を要しますが、歯を削ることがないためお子さんも恐怖心を抱くことは少ないようです。ただし臼歯の溝に汚れが溜まっている場合は機械や器具などできれいに落とす必要があります。

次に汚れをきれいに洗い流し、水分を含まないよう風をかけて歯を乾かします。その後、歯の溝部分にプラスチックやセメントを流し込んで噛み合わせの確認を行います。

 

 

 シーラントのデメリット

シーラントのデメリットは「臼歯面しか使えない」ところです。歯の溝にシーラントを埋めて虫歯予防を行いますが、前歯や犬歯などはシーラントができません。

また詰め物を行うときに使う薬品がいちばん外側のエナメル質を溶かしてしまうことがあります。エナメル質が溶けてしまうと、その部分が弱くなって逆に虫歯リスクが高くなってしまうことがあります。

 

 

 一生使う大切な歯だからこそ大切に

永久歯は生えてしまうともう二度と生え変わりません。永久歯が虫歯になると、早い段階でその歯を失ってしまうリスクがあります。大切なお子様の歯を守るためにはシーラントだけではなく、親御さんの適切なスキンシップと歯をきちんと磨いてあげることです。

この時期に虫歯にならないためにもシーラントを活用してあげるとよいでしょう。

かわさき医院自慢の減菌体制!減菌の大切さをご存知ですか?

2018年05月7日

歯科医院で使われる器具は、きちんと滅菌が行われた清潔なものが使われます。しかし、この滅菌がちゃんと行われている歯科医院は意外と少ないと言われているようです。なぜ滅菌が大切なのか、そもそも滅菌とはどういう意味なのか、今回は歯科治療と滅菌について考えてみました。

 

 

 歯科治療は感染のリスクが高い治療

「院内感染」という言葉は日常的によく耳にするでしょう。院内感染とは、病院や医療機関内で新たにウイルスや細菌などの病原体に感染することを言います。

歯科治療で院内感染が起こるの?と思いがちですが、実は歯科治療は院内感染のリスクが高いのです。

ではなぜ歯科治療は院内感染リスクが高いのでしょうか。それは抜歯や外科処置などによる出血を伴うことが多いからです。歯ぐきが腫れている時や出血しやすい体質の患者さんもいます。このような処置のときにきちんと滅菌された器具を使っていないと、出血している部位から細菌感染する恐れがあります。特に高齢者や免疫力が低下している方などは健康な人に比べて細菌感染しやすい状態になっています。

もし滅菌されていない器具で細菌感染が起こると菌血症という症状を引き起こしてしまい、最悪の場合、命にかかわることもあります。

 

 

 滅菌に対する歯科医院の現状とは

細菌そのものは、目に見えるものではありません。したがって、どこで感染したのかわからないということも多く、感染源は不明であることもしばしばあります。

とは言うものの、医療従事者側から考えれば院内感染を防ぐことは当然の義務であり、院内感染対策を行って当然という考えが当たり前です。滅菌していない器具は色々な細菌が付着しているため、院内感染を起こさないためにも滅菌処理を行い、清潔な環境で歯科治療を行わなければいけばいけません。

しかし、実際問題として完全滅菌を行っている歯科医院は少ないようです。その多くはアルコールを含んだワッテで拭くだけの「消毒」で済ますところも多いようです。以前ニュースにもなった「タービンの使いまわし」は記憶に新しいところですね。タービンは歯を削る器具で、血液や唾液が多く付着し、当然多くの細菌が付着しています。

 

器具に限らず、治療で使うグローブは患者ごとに取り換えるのが当たり前ですが、ひどいところになるとコスト削減のために1日中使いまわしているところもあるそうです。

確かに滅菌にはコストがかかります。しかしこんな歯科医院が院内感染予防策を行っているとはとても思い難く、残念ながら未だ完全滅菌を行っている歯科医院はそう多くないというのが現状です。

 

 

 滅菌をきちんと行っているかどうかを見極めるには

では滅菌をちゃんと行っているかどうかはどうやって見極めるのでしょうか。

患者さん側からすると、心の中で思っていても「そちらの歯科医院の滅菌は完璧ですか?」と聞くことは勇気がいりますし、まずいないでしょう。

ではどうやって探すのかと言えば、そのヒントはホームページにあります。ホームページには院内の様子がわかる画像がある他、滅菌に関するページを掲載している場合があります。

 

特に最近では「クラスB」という滅菌器を導入している歯科医院が増えてきました。このクラスBという滅菌器は最高水準と言われており、タービンも滅菌できる優れものです。

クラスB滅菌器を導入していると記載されている歯科医院は滅菌に対する意識が高く、安心して治療を受ける大きなポイントとなるでしょう。またその下のランクであるクラスSでもタービンの滅菌は可能と言われています。

まずはホームページで滅菌に力を入れているかどうかを確認しましょう。

 

あとは直接歯科医院で確認するしかありません。

ポイントは、ユニットにタービンなどが差しっぱなしになっていないかどうかです。ユニットに差したままの状態である場合、タービンは滅菌ではなく拭いただけという可能性が非常に高いです。タービンなどが個別にパックされ、目の前で開けるようであればまず滅菌はきちんと行われています。

またほとんどの歯科医院ではトレイ、ミラー、ピンセットなどがセットになってパックされています。しかし中にはむき出しのところもあります。このようなところは滅菌にそれほど力を入れていないと考えられます。

あとはグローブを患者ごとに変えているか、唾液のついた手であちこち触っていないかが見極めのポイントです。

 

 

 細菌感染に対する意識を持っておきましょう

患者さんが安心して歯科治療を受けるためにも滅菌は非常に大切です。歯医者で治療を受けたのに、院内感染しては元も子もありません。感染防止意識をしっかりと持った歯科医院を探すとともに、患者さん自身も感染に対する知識を深めるようにしましょう。

簡単にできる!口臭予防の基本

2018年05月2日

食事の後に歯を磨くのは虫歯予防だけではなく、エチケットの意味合いも持ち合わせています。特に匂いのきつい食べ物を食べた後は、相手に不快感を与えていないか気になるものです。しかし仕事をしていると、ランチの後すぐに歯磨きができないときもあるでしょう。ではランチ後すぐに歯磨きができないときの対策をお伝えします。

 

 

 口臭対策は「細菌を洗い流すこと」

食後気になるのはまず「匂い」です。特に接客業や営業など、面と向かって人と話す職業にとって口臭は大敵です。そのため常にお口のエチケットに気をつけなければいけません。携帯歯ブラシやガム、マウスウォッシュなどを持ち歩き、パウダールームでサッと口の中をゆすいで匂い対策をすることが望ましいです。

それでもどうしてもランチ後に歯磨きができない場合の対策は次のとおりです。

 

 キシリトールガムを噛む

キシリトールガムを食後に噛むことで唾液の分泌に繋がります。唾液は口腔内の雑菌を洗い流す作用があり、口臭の元となる細菌の増殖を抑えてくれます。

またキシリトールガムは虫歯菌を寄せ付けず、長時間噛んでいても虫歯になる心配がありません。食後のお口の中は酸性に傾いており、虫歯になりやすい状態ですが、キシリトールガムを長時間噛むことで唾液の分泌を促し、酸性状態のお口の中を中和させてくれます。

キシリトールガムをいつも持ち歩くと、もし食後すぐに歯磨きができなくなってもある程度口臭を抑えてくれる効果が期待できます。

なおキシリトールを含んだガムはたくさん販売されていますが、できるだけキシリトール100%のものが望ましいです。

 

 カテキン入り緑茶を飲む

食後に水を飲むのもいいですが、カテキン入り緑茶を飲むとよいでしょう。カテキンは殺菌作用があり、お口の中の細菌の活動を低下させる作用があると言われています。

会議やプレゼンなどの席ではガムを噛むことは好ましくありませんが、カテキン入りのペットボトル緑茶なら持っていても問題はないと思います。

同じ水分補給なら、カテキン入り緑茶を選んで細菌の活動を弱めるほうが得策です。

 

口臭の原因はお口の中の細菌です。細菌を増殖させず、活動を弱める対策として、まずは上記の方法を試してみて下さい。

 

 

 歯磨きで最も大切な時間帯は、起床後と就寝前

口臭やエチケットとは別として、歯や口腔内にとっても最も適した歯磨きは、実は食後よりも起床後と就寝前なのです。これは、細菌の繁殖や活動に大きく影響しているためと考えられています。

就寝中は唾液の分泌が少なくなるため、口腔内の細菌が繁殖しやすい状態です。このため寝起きのお口の中は雑菌だらけで口臭もきつくなります。起床後に歯磨きを行い、お口の中の雑菌を減らすことがまず大切です。

そして寝る前にしっかりと歯磨きを行って、できる限り口腔内の雑菌を減らしておくことも重要です。

 

 

 唾液を減らさず、雑菌を増殖させないことが口臭予防のカギ

お伝えしたように、口臭の原因は唾液不足による細菌の繁殖です。食後すぐに歯を磨けない場合、唾液を分泌させること、そし細菌の増殖を抑えることで口臭をある程度抑えることができます。常にキシリトールガムを携帯し、飲み物はカテキン入りを意識するとよいでしょう。

メタルフリーの歯科治療、その利点について

2018年05月1日

「メタルフリー」という言葉をご存知でしょうか。メタルフリーとは、「金属を使わない」という意味で、歯科治療において金属素材を用いない治療のことを言います。ではメタルフリーは一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

 

 

 歯科治療で使われる金属素材とは

歯科治療では保険診療、自費治療ともに金属を使った治療が行われます。まず金属を使った主な歯科治療を挙げてみます。

 

・金属の詰め物、被せ物(保険治療 / インレー・前装冠・FMC)

・部分入れ歯(保険治療 / バネ部分)

・メタルボンド(自費治療 / 内側がセミプレシャスメタルという金合金)

・矯正装置(自費治療 / ブラケットおよびワイヤー)

・メタルコア(被せ物の土台)

 

他にも入れ歯の床部分が金属のものがあり、歯科治療では多くの金属が使用されています。

このように、歯科治療では様々な金属が使われていますが、ここで問題となるのが保険の詰め物や被せ物に使われる金属です。

 

 

 歯科治療における金属アレルギーとは

一般的に金属アレルギーとは、指輪やネックレスなどの貴金属を身に着けた際に起こる皮膚の赤みやかゆみが思い浮かぶかもしれませんが、それだけではありません。

金属アレルギーとは主に次のような症状が現れます。

 

・頭痛、めまい

・肩凝りや疲労感

・湿疹や蕁麻疹、アトピー性皮膚炎のような症状

・貴金属によるかゆみやかぶれ、ただれ

 

単なる皮膚疾患ではなく、このような症状が、歯科治療で使われている金属素材が原因と考えられるのです。歯科治療が原因で起きる金属アレルギーは、上記の症状に以外に口内炎も現れることがあります。

 

歯科治療で使われている金属にはニッケル、水銀、コバルト、クロム、亜鉛、パラジウムなどがあります。

例えば保険適用の金属は金12%、銀50%、パラジウム20%、銅17%でできている「金銀パラジウム合金」ですが、この金銀パラジウム合金が、金属アレルギーを引き起こす原因と言われています。

保険診療のため安価で治療できるため、日本の歯科治療ではポピュラーでありよく使われています。今はほとんど使われていませんが、以前はアマルガムと言う水銀を含んだ金属がよく使われていました。これらの金属がお口の中で溶け出し、体内に少しずつ取り込まれることで体の不調を引き起こすことがあります。原因不明の体調不良で悩んでいる方は、もしかしたらお口の中に金属素材が使われているかもしれません。

 

 

 メタルフリー治療のメリットと治療法について

体の不調の原因が歯科治療である場合、原因と考えられる金属素材を除去し、金属素材を使わない治療を行うことで症状の改善が見込めるでしょう。

メタルフリーのメリットは、何といっても体に優しいということです。実際に口腔内の金属を取り除いただけで、あれだけ悩んでいた肩凝りが改善したとの声も聞かれます。

金属のインレーや被せ物はセラミックやハイブリッド(レジンとセラミックを混ぜたもの)を選択します。部分入れ歯はノンクラスプデンチャー(バネがない入れ歯)、矯正治療はセラミックブラケットを選択するなど、金属を全く使わない素材を使って改善します。

また被せ物の必要な土台はメタルではなく、グラスファイバーコアという繊維質でできた土台を使います。

グラスファイバーコアは適度なしなりがあるため、歯の根にも大きなダメージを与えません。

お口の中から金属を取り除き、金属を使わないメタルフリー治療は歯だけでなく体の健康も考慮した治療なのです。

 

 

 体内に金属を溜めないためには、メタルフリーが大切

歯科治療と金属素材、そしてメタルフリーについてお話をしました。原因不明の体の不調はもしかすると歯科治療が原因かもしれません。体内に金属を取り込んでしまうと体の不調となって現れることがあるため、根本的に金属を取り入れない歯科治療を行うとよいでしょう。

 

マウスピースの役割やメリット

2018年04月27日

歯ぎしりや食いしばりは歯や顎に過度な負担がかかり、お口の中に良くない影響が出てしまいます。こういった悪影響を改善するために用いられるのがマウスピースです。今回はマウスピースの役割やメリットなどについてご紹介します。

 

 歯ぎしりや食いしばりが与える影響について

 

歯ぎしりや食いしばりは、無意識に行われている癖のひとつです。ではこの歯ぎしりや食いしばりはどのような影響を与えるのでしょうか。

 

・歯が割れる

・歯が削れてしまう

・銀歯など被せ物が壊れる

・顎関節症が悪化する

・筋肉の今朝による頭痛、肩凝り、目の奥の痛みなど

 

このように、食いしばりや歯ぎしりが与える影響は、歯だけではなく顎や全身にも及んでしまうのです。

 

 

 歯ぎしりや食いしばりの原因とは

 

次に、無意識のうちに行ってしまう歯ぎしりの原因は何が考えられるのかをご紹介します。

 

・ストレス・・・歯ぎしりの最大の原因は、ストレスと言われています。特にストレス発散として就寝中に行っていることが多いと言われてします。

 

・歯並びおよび噛み合わせの変化・・・

噛み合わせは私たちの健康に非常に深く関わっています。ちょっとした噛み合わせの変化が体調不良を招くことがあります。

また親知らずを抜歯すると、場合によっては手前の大臼歯が歪み、噛み合わせが変化することがあります。

 

 

 マウスピースの役割とは

 

歯ぎしりや食いしばりをそのまま放置しておくと、歯や顎へのダメージが大きくなってしまいます。日中は噛み締めないよう意識することができますが、寝ている間は不可能と言ってもよいでしょう。マウスピースを装着することで歯ぎしりや食いしばりによる歯や顎への負担を軽くし、ダメージから守ることが期待できます。

 

・歯ぎしりによる歯の破折やすり減りを防ぐ

強い歯ぎしりは歯を痛め、歯が割れる原因になります。

歯ぎしりをすると歯と歯が擦れ、歯が摩耗してしまいます。そのため象牙質がむき出しになってしまうことがあり、虫歯でないのに冷たいものがしみるなどの症状が出ることがあります。マウスピースを装着することでダメージを緩和し、歯の破折や摩耗を防ぎます。

 

・被せ物が割れるのを防ぐ

歯ぎしりや食いしばりで被せ物が壊れることがあります。奥歯で強くギリギリと噛み締めてしまうことで、被せ物がダメージを受けてしまって壊れることがありますが、マウスピースは被せ物の破損を防ぐ役割を持っています。

 

・顎関節症を予防する

顎関節症になってしまうと口があけにくい、顎が痛くなるなどの症状が出て、日常生活にも影響が出てしまいます。顎関節症の原因にもなる歯ぎしりや食いしばりはマウスピースでまず改善を試みます。

 

・筋肉を緊張から緩和する

肩凝りや首の痛み、頭痛は歯ぎしりに大きく関わっています。歯ぎしりや噛み締めは筋肉を緊張させて血流を悪くしてしまい、肩凝りなどを引き起こしてしまいます。マウスピースは筋肉の緊張をほぐして緩和させる働きを持っています。

 

 マウスピースは歯科医院で作製したものを装着しましょう

 

歯や顎をダメージから守り、肩凝りや頭痛などの不快症状を防ぐ効果が期待できるマウスピースですが、できれば歯科医院で作ったものを装着することをお勧めします。

市販のものやネット通販のものは自分で熱を加えて変形させるだけの簡単なものです。しかし自分の歯の形にぴたりと合うかというと、そうではありません。自分の歯の形に合ったものでないと、かえって噛み合わせがおかしくなり、顎にダメージを与えてしまいます。

マウスピースは歯科医院で歯型を採って作製したものを装着するようにして下さい。

歯列矯正で小顔になる・・・?本当です。

2018年04月26日

フェイスラインは、実は歯並びと大きく関わっていることをご存知でしょうか。歯並びを整える歯列矯正を行うことは小顔効果に繋がると言われていますが、なぜ歯列矯正を行うとフェイスラインがスッキリ見えるのかをご紹介します。

 

 

 歯並び、問題ありませんか?

特に体重が増えたわけでもないのに鏡を見てなんとなく「顔が大きい・・・?」「フェイスラインがすっきりしていない」と感じた場合、歯に問題があるかもしれません。

この場合の歯の問題は虫歯などではなく、実は噛み合わせに問題があることが考えられるのです。

 

  • 歯並びの悪さや噛み合わせの悪さは口元だけでなく、フェイスラインにも影響する

歯並びが悪いことは、見た目の問題だけでなく噛み合わせにも問題が生じます。

噛み合わせの悪さは咀嚼に大きく影響し、食べ物を噛むときに余分な力が入ることで顎に必要以上に筋肉がついてしまいます。これが毎日続くことで顎の筋肉だけが発達し、エラが張ったような大顔になってしまいます。

 

 

 歯列矯正が与える小顔効果とは?

「親知らずを抜くと小顔になる」と聞いたことがある人もいるでしょう。これは本当です。親知らずに限らず、抜歯などを行って歯を失うと、失った部分の骨が吸収されていきます。親知らずの場合は、親知らずの周りの頬骨や顎の骨があり、この部分の骨が痩せていくことでフェイスラインがほっそりするのです。

また歯列矯正はダイエット効果もあるようです。歯並びを整えて噛み合わせが正しくなると、しっかり食べ物を噛むことができます。しっかりと噛むことで満腹中枢が早く満たされることから、食べ過ぎ防止になり、結果的にダイエット効果も期待できるということでしょう。

歯列矯正は通常のワイヤー矯正、目立たない裏側矯正、気になる部分のみを整える部分矯正、マウスピース矯正(インビザライン、アソアライナーなど)、インプラント矯正などがあり、それぞれの症例に応じた治療法を行います。

歯列矯正は歯並びを整えるだけでなく、噛み合わせを正しく整えることを目的としています。噛み合わせにずれが生じると、顎関節症や肩凝り、頭痛などの原因になります。

 

 

 すべての人に歯列矯正が良いとは限らない

歯列矯正をすれば小顔になれる!と思われるかもしれませんが、全ての人に小顔効果があるわけではありません。歯列矯正を行うことで小顔効果が期待できるのは、次のようなタイプです。

 

・エラが張っている人

・頬の骨が角ばっている人

・頬骨が出ている人

 

しかし小顔効果だけを考えて歯列矯正を行うだけでなく、歯並びを整えることで得る様々な効果に期待してください。歯並びを整えることでブラッシングが行いやすくなり、虫歯や歯周病になりにくくなります。特に歯周病は口元の印象を悪くしてしまいます。

 

 歯はフェイスラインに大きく関わる

フェイスラインと歯は大きく関係することをご紹介しました。スッキリした顔は、口元から作られると言っても過言ではありません。魅力ある口元を作り出し、若々しい印象を与えましょう。

歯周病の改善や予防に、ぜひ海藻を取り入れてください。

2018年04月25日

海藻に含まれる成分が歯周病の予防や改善の効果を引き出すと注目を集めています。ではなぜ海藻が歯周病の予防および改善に役に立つのか、今回は海藻の働きについてお話したいと思います。

 

 カルシウムの過剰摂取はかえって歯周病の悪化を招く?

 

歯周病の人が歯や骨に良いからと言ってカルシウムを過剰に摂取することが、かえって歯周病を悪化するという思わぬリスクがあるようです。

カルシウムは摂取すると、そのほとんどはまず歯や骨に蓄えられます。残りはカルシウムイオン化し、血中へと送られます。しかし年齢を重ねるにつれ、血中へ送られるべきカルシウムイオンは血中へ排泄されなくなります。カルシウムイオンは体内に必要な物質ですが、不足すると今度は体内に蓄えられたカルシウム、つまり歯や骨から溶け出します。そして真っ先に溶けだすのが、歯槽骨および歯と言われています。カルシウムが溶けだした歯槽骨は当然薄くなり、歯を支えることが困難になって動揺が出てくるのです。

 

 マグネシウムが過剰摂取したカルシウムの排出を促す働きを持つ

 

カルシウムは歯や骨に蓄えられ、血液を通じで全身へと流れて体の健康を守る働きをしますが、カルシウムの過剰摂取により血中へと送られず細胞内に留まったカルシウムイオンの排出を促す物質が、マグネシウムです。

 

マグネシウムは歯や骨の形成に欠かせない、非常に大切な栄養素です。

このマグネシウムを多く含んだ栄養素が、海藻類なのです。

マグネシウムは生命維持に欠かすことができない栄養素で海外では既に説教的に摂取するよう指導されていますが、日本ではどちらかと言えばカルシウムのほうを優先的に摂取する傾向があるようです。そのことが歯周病の悪化を招く結果になっていると考えられます。

 

そこでマグネシウムなどのミネラル分豊富な海藻が注目を集めているのです。

 

 海藻に含まれる成分とその働きとは

 

海藻の代表と言えばワカメや昆布、あおさなどが思い浮かびますが、その他にもミル、のりなどがあります。

海藻にも種類があり、緑藻類(りょくそうるい)、褐藻類(かっそうるい)、紅藻類(こうそうるい)といった種類があります。これらの海藻類はマグネシウム、ミネラルを豊富に含んでおり、カルシウムイオンの排出を促すだけでなく、唾液の質を良くする働きもあります。

 

特にミルに含まれるミルレクチンは、歯周病を引き起こすバイオフィルムを形成しにくくする成分を持っていると言われています。

 

 歯周病は生活習慣病。食生活とともに生活習慣の見直しを

 

海藻が持つ成分についてご説明しました。海藻が直接歯周病の予防や改善につながるかどうかは、まだなんとも言えないところです。しかし海藻が持つマグネシウムやミネラル分は唾液の性質に大きく関わります。唾液はお口の中で歯周病菌などの繁殖を抑える非常な大切な役割を持っています。

歯周病は生活習慣病の一つです。体の健康を作るためには、まず歯周病を予防、改善することから始まります。食生活や生活習慣を見直し、体に良い生活を送るようにしたいものです。

歯にとってもバランスの良い食事は大切なんですよ

2018年04月24日

「バランスの良い食事」は、体の健康のためだけではありません。バランスの良い食事を摂ることは、健康な歯のためでもあるのです。では歯にとってバランスの良い食事とは一体どういうことなのか、一緒に考えてみましょう。

 

 

 栄養と歯はどのように関わるのか

 

虫歯や歯周病などは細菌感染により起こりますが、これらの疾患はただ単にお口の中の細菌だけが原因と言うわけではありません。歯を強くする、また健康な歯ぐきや歯周組織を形成するための栄養素が不足していることも関わっていると考えてもよさそうです。

 

・虫歯

虫歯=カルシウム不足で歯が溶けた、と思いがちではないでしょうか。もちろん間違いではありませんが、虫歯予防に大切なことは、ミネラルです。ミネラルの中でも特に重要視されるのが、マグネシウムと亜鉛です。カルシウムは歯や全身の骨に関係しますが、虫歯にならないためにはマグネシウム、亜鉛を積極的に摂取しましょう。

 

・歯周病

歯周病は、歯周病菌により歯ぐきや歯周組織に炎症が起こります。そのままにしておくと、やがて糖尿病など全身の健康にも影響が出てしまう可能性があります。

歯周曽々木はコラーゲンでてきており、歯周病を予防するためには適切なブラッシングとともに、コラーゲンの生成を助けるたんぱく質、ビタミンCおよび鉄分を摂取しましょう。

 

・ドライマウス

唾液の分泌量が減り、お口の中が乾くドライマウスには色々な原因があります。

唾液分泌を促進する唾液腺マッサージや保湿剤などの口腔ケアグッズを使うとともに、唾液の質を良くする亜鉛やマグネシウムなどが必要になります。

 

 

 健康な歯や歯ぐきを作り出す食材とは?

 

歯や歯ぐきの健康のために、毎日の食事で積極的に摂りたい食材をご紹介します。

 

・豆類・・・たんぱく質やマグネシウムを豊富に含む

・ゴマ・・・ごまやナッツなどはミネラル抗酸化作用を含んでいる

・わかめなどの海藻類・・・わかめをはじめとした海藻類はミネラルが豊富

・魚類・・・たんぱく質を豊富に含む

・イモ類・・・食物繊維が豊富

・野菜・・・ビタミンCやビタミンAなどを豊富に含む

たんぱく質などは肉類にも含まれており、毎日の食事で比較的摂取しやすい食材です。しかし同じ食材だけで摂取せず、上でご紹介した食材を織り交ぜ、バランスの良い食事を摂るようにするとよいでしょう。

 

 

 バランスの良い食事で健康な毎日を

 

バランスの良い食事は、健康な歯や歯ぐきを作るためにも非常に大切です。体の健康を考える上で、お口の健康は欠かせことができません。毎日の食事で色々な栄養素を取り入れることで、バランスの良い食生活を目指しましょう。

ドライマウスに注意。対処法を用いて唾液を出していきましょう。

2018年04月23日

口の中の唾液分泌が低下し、口の中が乾く「口腔乾燥症」は、別名ドライマウスとも呼ばれており、お口の中に色々な影響を与えます。口の中が乾くとどうなるのか、今回はドライマウスに焦点を当ててみます。

 

 ドライマウスの原因は

 

ドライマウスは、その名のとおり唾液分泌が減ることで、口の中が乾燥する症状です。

まずドライマウスの原因を挙げてみます。

 

・糖尿病、シェーグレン症候群など病気によるもの

・更年期障害

・ストレス

・口の周りの筋肉の低下

・薬の副作用

・加齢によるもの

・就寝中に口を開けている

・口呼吸

 

ドライマウスそのものは病気と言うよりは、口の中が乾燥する「症状」です。しかし口の中が乾いてしまうことで、お口の中や健康に良くない影響が出てしまいます。

 

 ドライマウスになるとどのような症状が出るのか

 

次にドライマウスの症状について見てみましょう。ドライマウスになると、こんな症状が出てきます。

 

 味覚異常

味を感じる味蕾は水に溶けるものを味として感じる働きがあります。しかし唾液分泌が少なくなると、味覚の低下および味覚異常が出ることがあります。

 

 嚥下困難

唾液は噛み砕いた食べ物と混ざり合うことで嚥下しやすくします。しかし口の中が乾いてしまうと、舌や頬の粘膜を動かしにくくなります。

この働きが低下することで食べ物がが飲み込みにくくなり、嚥下困難を引き起こしてしまいます。

 

 

 入れ歯が合わない

唾液は入れ歯と粘膜を吸着させる働きがあります、しかし唾液が少なくなると義歯と粘膜が吸着しにくくなり、入れ歯が安定せず噛み辛くなってしまいます。

 細菌の増殖

唾液には細菌を洗い流す作用があります。ところがドライマウスになると、お口の中で細菌がどんどん繁殖し、口臭や虫歯、歯周病などを引き起こしやすくなります。

その他口腔カンジダや口角炎などを引き起こす原因にもなります。

 

 ドライマウスの対処法

 

ドライマウスそのものは病気ではありません。したがって唾液を分泌させるためのケアが大切になります。唾液分泌が促進されることでドライマウスは改善されるため、唾液分泌を促すケアについてご紹介します。

 

 よく噛む

しっかり噛むと、唾液が分泌されます。しかし柔らかいものばかり食べていると唾液の分泌が低下し、口の中が乾いてしまいます。また虫歯や歯周病、合わない入れ歯などが原因でしっかりと噛めない場合は、まず治療を行って噛む機能をしっかりと回復させましょう。

 

 

 口呼吸をやめ、鼻呼吸にする

まず口がぽかんと開いている人は、口呼吸ではなく意識して鼻呼吸を行うようにして下さい。口呼吸はドライマウスだけでなく、様々な悪影響を与えます。口呼吸の自覚がある人は、まず意識して鼻で呼吸を行うようにして下さい。

 

 唾液腺マッサージを行う

 

お口の中には唾液腺があり、そこをマッサージすることで唾液分泌を促進します。

唾液腺には「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」があり、それぞれゆっくり押して刺激することで、唾液の分泌を促します。耳下腺は耳の前付近、顎下腺は顎の骨の内側にある柔らかい部分、そして舌下腺は耳の前、上の奥歯あたりにあります。

またきれいな指で、歯ぐき全体をマッサージするのもよいでしょう。

 

 お口のストレッチ

「あいうべ体操」など口腔体操を行うことで筋肉を鍛えます。口の周りの筋肉が落ちると唾液分泌が低下するため、お口の体操を行ってみるのもよいでしょう。

 

 唾液をしっかりと出し、お口の中を乾燥させないこと

 

ドライマウスについてお話しました。ドライマウスの原因は様々です。それぞれの原因に応じて唾液を十分分泌させるように心がけてください。

またお薬の副作用で口が乾く場合は、口腔保湿剤などを使ってみるのもよいでしょう。

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