2017年05月29日
歯周病は自分には関係のない病気だと思ってる人もいるかもしれませんが、歯を失う主な原因は虫歯と歯周病です。
歯周病は初期症状に気づきにくいため、気が付いたときには進行してしまっている病気ですが、歯周病にならないためにはどうすればよいのか、その予防方法をご紹介します。
■歯周病の症状
歯は骨に支えられてしっかりと噛むことができますが、その歯を支えている骨が徐々に溶けていく病気が歯周病です。
年齢を重ねるにつれ、体の免疫力が落ちていくので、30歳以上の8割以上の人は歯周病にかかっているといわれています。
■歯周病の予防方法
・デンタルフロスを使用する
デンタルフロスは歯と歯の間の補助的な清掃用具です。
歯と歯の間は歯ブラシだけでは汚れが取り除くことが難しく、また歯周病は歯間から進行するので、この部分に歯垢がつかないことは大切です。
・歯医者さんに定期検診にいく
歯垢は歯磨きで取り除くことができますが、歯垢から歯石に変わってしまうと、プロの手で取り除いてもらうしか方法はありません。
歯医者さんに定期的に通院しながら、歯石を取り除いたり、正しい歯磨きの方法や、自分の磨き方の癖や磨き残しが出やすい箇所などを指導してもらいましょう。
・唾液の分泌を促す
口の中は細菌が多いですが、それを洗い流す役目をしているのが唾液です。
唾液によって口腔内は常に湿った状態に保たれ、細菌の繁殖を抑えられています。
口をマッサージしたり、ガムを噛んで唾液の分泌を促しましょう。また、口呼吸の人は口が乾きやすくなるので鼻呼吸を意識しましょう。
・ストレスを解消する
免疫力の低下はストレスと密接な関係があります。
免疫力が低下すると歯周病は進行するので、なるべくストレスを解消できる方法を見つけましょう。
・たばこをやめる
喫煙している人は歯周病になる確率が高くなります。
血管を収縮させ、血行が悪くなり、罹患している歯周病が悪化します。
歯周病が気になるなら、たばこはなるべく控えるか、禁煙するようにしましょう。
■女性ホルモンと歯周病の関係
女性には初潮、妊娠、出産、閉経、と女性ホルモンが大きく変化する時期があります。
その時に歯周病が悪化することがわかっています。
特に妊娠時には、つわりなどで歯磨きが十分にできないまま、食べかすが溜まっていき、より歯周病が進行する条件が整います。
なるべく口内を清潔にし、体調がいいときは歯医者さんに行きプロの手でクリーニングや歯石除去をしてもらうようにしましょう。
歯周病対策、というと何をすればよいか分からない、と思っていた人も記事を参考にして予防していきましょう。
一生、自分の歯で食事したい、と思うなら虫歯予防と一緒に歯周病予防もぜひ積極的にしていきましょう。
2017年05月26日
歯槽膿漏という言葉を聞くことがありますが、どのような病気なのでしょうか。
歯槽膿漏になる原因や治療法などをみていきましょう。
■歯槽膿漏はどんな病気?
歯槽膿漏とは歯を支えている箇所から膿が出ている状態です。歯茎が腫れて、膿がでたり、歯が動揺して、最後には歯を失ってしまいます。
自覚症状があまりないため、何かしらの症状が出始めたときには、かなり進行している場合があります。
■歯周病との違いは?
症状だけみると歯周病と似ていますが、歯槽膿漏とは歯周病の一種です。
歯周病という病気を表している中に、歯槽膿漏という症状がでてくる、という意味では、同じような意味合いで使用されることもあります。
■歯槽膿漏の症状
・出血
歯磨きの際に歯茎から血がでます。
歯茎が腫れていると歯磨きなどの刺激によって、出血してしまいます。
・歯茎がさがる
歯を支えている骨が溶けてくると歯茎が下がりはじめます。
・膿が出てくる
歯と歯茎の間から膿が出始めます。
・口臭
口の中から膿がでているので常に口臭がするようになります。
・痛み
歯茎が腫れることで痛みが出ます。
また、歯茎がさがることで、神経が露出し、知覚過敏の症状がでます。
・歯が揺れる
歯を支えている骨が溶けるので、次第に歯がグラグラと揺れるようになります。
■歯槽膿漏の治療
・毎日のケアが一番大切
口内の歯垢をしっかりと取り除くことが一番の治療方法です。
正しい歯磨きを歯医者さんで指導してもらい、補助用具のデンタルフロスや歯間ブラシを使って、磨き残しがないようにしましょう。
・歯医者さんでの治療
歯垢が歯石になると、歯磨きでは取り除くことが出来なくなります。
歯石は石のように固くかたまったものですが、細菌の住処です。
歯医者さんで取り除きましょう。
・歯周ポケットの歯石
歯と歯茎の間の隙間を歯周ポケットと呼びますが、その中に歯石がこびりついていることがあります。
これも歯医者さんでの治療となりますが、出血をしたままだと歯石の取り残しがでてくるので、出血しない状態まで歯茎を改善してから、歯周ポケットの中の歯石をとる治療をします。
■重度の歯槽膿漏の治療法
・外科治療
歯槽膿漏が進行すると歯石除去のために歯茎を切開する治療法があります。
歯周ポケットからでは歯石が取り切れないため、歯茎を切り開いて歯石除去します。
歯周病専門の歯医者さんなどで対応しているので、問い合わせたり、紹介状をかいてもらうようにしましょう。
・抜歯する
歯が動揺して抜歯したほうがいい場合もあります。
周りの歯に悪影響だったり、細菌が常に口腔内にいる状況は体全体にも影響するからです。
治療できない歯槽膿漏の歯は抜歯したほうがよいでしょう。
■歯槽膿漏にならないために
歯医者さんで定期的に検診を受け、歯垢・歯石を取り除くことが大切です。
毎日の適切なケアと、定期的な受診で歯槽膿漏は改善できます。
歯槽膿漏は歯を失ってしまうかもしれない怖い病気です。
治療法を知って、症状が進んで悪化してしまう前に治療をしましょう。
2017年05月25日
歯茎が腫れたり、急に痛くなったことはありませんか?
疲れやストレスが溜まったときにも歯茎は痛みや腫れがでやすくなります。
痛みや腫れの原因は何でしょうか?
また、痛みがでたときの効果的な対処法などはあるのかみていきましょう。
■歯茎が痛むときに考えられる原因
1.歯周病
歯周病は歯を支えている骨が細菌によって溶けて、歯がぐらついてくる病気です。
その歯周病菌が歯茎で炎症を起こしている場合があります。
また、歯周病の原因にもなる歯に付着した歯石が原因になっていることもあります。
歯石や歯垢は細菌の塊で、菌が多く存在しており、その菌によって炎症が起こります。
2.歯の神経の病気
虫歯など歯の表面だけではなく、歯の根で炎症が起こっている場合があります。
根の先に膿が溜まると、排膿できずに膿が歯茎にたまっていき、腫れたり痛みがでてきます。
3.親知らずが痛む
まっすぐ生えてくる親知らずは少なく、斜めに生えたり、隣の歯を押したり、親知らずが先端部分しか出ていない時は、歯茎が痛むことがあります。
腫れの原因は隙間にたまった汚れや細菌が炎症を起こしていることが多いです。
■対処法
歯医者さんに行く前にできる、対処療法です。
痛みは一時的に収まるかもしれませんが、根本的な解決にはつながらないので、症状が再び現れる前に、必ず歯医者さんに行きましょう。
1.痛み止めを飲む
市販薬でいいので、痛み止めを飲みましょう。
痛さで気分が落ち込んだり、食欲や体力がおちるよりも、痛み止めを飲んで楽になったほうがよいです。
2.冷却する
濡らしたタオルや熱冷ましのシートなどで患部を冷やしましょう。
冷やすことで腫れや痛みを抑えることができます。
3.歯磨きはやさしく
歯茎が炎症を起こしたり、出血したりしている場合は、普段よりも柔らかい歯ブラシを使用し、やさしい力で磨きましょう。
腫れたり痛みがあるからといって、歯磨きしないでいると余計に炎症がすすんでしまうことがあります。
4.口の中を消毒する
うがい薬などで、口の中を消毒し清潔に保ちましょう。
その際はアルコールが入っていないものを選び、強い刺激を与えないようにしましょう。
5.疲れやストレスを溜めない
寝不足やストレスなどで歯茎が腫れることがあります。体全体の免疫力が落ちていることで、腫れや痛みを引き起こす原因になっているのです。
ゆっくりと安静にして、体力回復に努めましょう。
歯茎が腫れるのは、体や歯に何か原因があります。
腫れがおさまっても歯医者さんに行って、原因を根本から治療するようにしましょう。
2017年05月24日
虫歯治療というと銀色の詰め物を思い浮かべると思いますが、最近は保険適用内で白い詰め物ができるようになっています。
コンポジットレジンというプラスチックの材料を使用したもので、小さい虫歯や歯の欠けなら、その場で治療することができます。
■コンポジットレジンとは
コンポジットレジンとは歯科治療に使用されるプラスチックです。
特殊な光を照射することで固まるという特徴があり、歯の色に近く、歯とぴったりくっつくので、隙間から虫歯になりにくい、という特徴があります。
■コンポジットレジンの使用した様々な治療
・虫歯治療
小さな虫歯ならコンポジットレジンで埋めることができます。削る箇所が少なくてすむので、歯への悪影響や痛みが少なくすみます。
また、歯の色に近いコンポジットレジンなら、銀歯のように目立つこともありません。
・欠けた歯の治療
欠けた歯がそれほど大きくない場合、コンポジットレジンを盛って修復することができます。
一日で歯を元通りにすることができ、審美性や食事の際にも便利です。
・金属アレルギー対応
コンポジットレジンはアレルギーになりにくく、金属アレルギーの方は銀歯を詰めることができないので、コンポジットレジンにやり直すことで、アレルギーに対応した歯科治療をすることができます。
・簡単な審美治療ができる
前歯の隙間を埋める、などの簡単な審美治療ができます。
歯の形にコンポジットレジンを盛っていき、見た目を整えていく方法です。
また、変色した歯の表面にコンポジットレジンを盛り、色を調整することができます。
プラスチックですが、色の種類が多くあり、天然の歯に近い色でそろえることができるのです。
■コンポジットレジンの注意点
・変色する
コンポジットレジンは素材がプラスチックなので、水分を吸収し、時間が経つにつれて変色してきます。
表面だけでなく、コンポジットレジン本体が色を吸収して変色した場合は、詰め替えの治療が必要です。
・強度が十分でない
セラミックに比べて強度が弱いので、噛む力が強い奥歯ではすり減ったり、欠ける可能性がでてきます。
虫歯治療などの簡単な治療の多くは保険適用内ですが、様々な治療ができるようになり、自費診療の扱いになることがあります。
かかりつけの歯医者さんに聞いてみましょう。
銀歯にくらべて歯を削る量が少なく、歯にやさしいコンポジットレジン。
昔に比べると、強度や審美性が高くなり、保険適用内でも様々な治療ができるようになったのは嬉しいですね。
2017年05月23日
毎日している歯磨き、みなさん歯磨き粉は何を使っていますか?
市販されているものだけでも、どれを選んでよいのか分からないくらいの品数ですが、歯磨き粉選びのポイントを今回はお伝えしていければと思います。
■歯磨き粉選びは効果を意識する
自分が予防したい症状や効果を意識して、歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
・虫歯予防
・歯周病予防
・知覚過敏
・歯を白くしたい
などが、歯磨き粉の用途別で選ぶときのポイントとなります。
■虫歯予防したい人
虫歯予防を意識している人や虫歯になりやすい人は、フッ素が配合された歯磨き粉を選びましょう。
フッ素は「フッ化ナトリウム」「フッ化リン酸ナトリウム」などの表示で成分表に記載されており、また、パッケージにフッ素濃度が示されているものもあります。
フッ素濃度の高いものの方が虫歯予防に効果的なので、フッ素濃度が950ppm以上含まれているものを基準にすると良いでしょう。
日本では1000ppmまでが含有できる量なので、その中で高濃度のものを選びましょう。
また、発泡剤が含まれていないものの方がオススメです。
発泡剤は泡立ちをよくするものですが、泡がたつことで歯磨きしにくくなったり、磨けた気になってきちんと最後まで磨けないことがあるからです。
■歯周病予防したい人
歯周病が気になっている人に選んでほしいのは、薬用効果が配合されているものです。
同時に歯ブラシの毛先も柔らかいものを使いましょう。
歯周病の症状がすでにある人は、炎症があり歯茎がとても弱っている状態です。
歯医者さんで治療しながら、歯磨き粉についても相談したほうがよいでしょう。
■知覚過敏が気になる人
虫歯がないのに、歯がしみたり痛んだりする人は、知覚過敏の可能性があります。
歯の神経に刺激がいかないようにバリアを作ってくれる「硝酸カリウム」が配合されている歯磨き粉がオススメです。
また、エナメル質が削れて神経に刺激を感じるので、研磨剤が入ってないものの方が歯にやさしいです。
磨き方も弱い力で磨くように心がけ、ゴシゴシ磨かないようにしましょう。
■歯を白くしたい人
歯が黄ばんで見える原因は2つあり、表面についた着色汚れと歯の内部の黄ばみです。
歯磨き粉には歯の内部に浸透して漂白したり、白くするような役割はありませんが、ホワイトニング作用の成分が多く入っている歯磨き粉があります。
研磨剤の役割で歯の表面の汚れを落とすだけではなく、配合されたイオンで着色汚れを浮かせて落とすものもあります。
様々な歯磨き粉がありますが、自分の口の状態や予防したい症状に沿って、歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
2017年05月22日
朝起きると顎が疲れている、首回りが緊張している、などの不調を感じたことはありませんか。
日本人の7~8割が歯ぎしりしているとも言われていますが、歯ぎしりは疲れがとれない他に様々な悪影響があります。
■歯ぎしりすることの悪影響
・歯が削れる
気づかない間に歯と歯を強くすり合わせてしまうことで、歯が徐々にすり減っていってしまいます。
歯の先が平になり短くなっている人は歯ぎしりのせいだと考えてよいでしょう。
・歯が欠ける
歯ぎしりしたり、歯を食いしばる時には大きな力がかかっています。
その力は自分の体重の約3倍ともいわれており、大きな負荷がかかることで歯が欠けてしまうこともあります。
また、神経がない歯や高齢者の歯の場合、歯に水分が足りず弱くなっており、根本まで割れることがあり、痛くがでてきます。
・骨がやせる
歯ぎしりによって歯が揺れることで起こる影響として、歯を支えている骨が吸収され、歯周病になりやすくなります。
・歯が痛む
歯ぎしりによって歯の根を覆っている歯根膜に負担がかかり、噛んだ時に痛みを感じることがあります。
・顎が痛む
顎の関節に負荷がかかり痛むことがあります。
顎と頭をつなげている円盤のような軟骨が、歯ぎしりの力の具合でずれたり、損傷して、なめらかに動かすことができなくなり、痛みがでてくるのです。
■歯ぎしりの種類
ぐっと力を入れるだけではなく、歯ぎしりもいくつか種類があります。
・歯をギリギリさせる
歯を擦り合わせる歯ぎしり。歯のダメージが一番大きいです。
・小刻みにぶつかる
カチカチを歯をぶつける歯ぎしり。
・歯をくいしばる
寝ているときなどにギューと力が入ってしまう歯ぎしり。音がでないので、周りも気づきにくく、自分でも分かりません。
■歯ぎしりの治療方法
・マウスピースを装着する
歯ぎしりに確実に有効な治療方法はないですが、マウスピースを装着することで、歯や顎への負担を減らすことができます。
歯が削れたり、欠けたりするのを防ぐほか、顎への負担も軽減されます。
・矯正治療をする
噛み合わせが正しくできていなかったり、左右バランスよく噛んでいないと歯ぎしりの原因になることがあります。
また、歯並びの悪さが噛み合わせやバランスに影響するので、矯正治療は歯ぎしりに効果的な治療方法です。
・口回り筋肉のマッサージ
緊張している口の周りの筋肉をマッサージすることでリラックスさせ、張りやこわばりを取り除きます。
歯ぎしり肩こりや頭痛の原因の一つにもなりえます。
ストレス解消につとめ、緊張をほぐしながら、マウスピースなどで歯を保護して、なるべく歯ぎしりや食いしばりを少なくしていくようにしましょう。
2017年05月19日
口臭は人には聞けないことですが、とても気になりますね。
口臭予防は毎日の丁寧なケアと生活習慣を整えることが大切ですが、舌ブラシを使用するとより効果的に予防できます。
今回は舌ブラシの使い方を詳しく見ていきましょう。
■口臭の原因の一つである舌苔
舌の表面が白くなっていることがあると思いますが、それは表面に溜まった苔で舌苔(ぜったい)と呼ばれています。
舌苔に細菌が溜まりやすくなり、口臭の原因の一つとされています。
舌苔ができる原因はまだはっきりとはわかっていません。
舌苔は治療の必要がないため、専用の舌ブラシで取り除くのが効果的とされています。
■舌苔ができる原因
・細菌の繁殖
細菌が舌の粘膜に溜まり、白く見えます。
細菌の種類によっては、色は白だけではなく、黄色、灰色、などの場合もあります。
・食べかす
食べ物が舌の表面に残り、舌苔になるケースです。
口呼吸や舌の動きがよくないと摩擦が少なく、食べかすが残ることがあります。
・細胞のカス
舌の皮や粘膜が剥がれ落ち、舌の表面に溜まってしまって舌苔になることがあります。
・口呼吸
口呼吸していると口の中が乾燥し、汚れがこびりつきやすくなります。
唾液も渇きがちになってしまう
・唾液の分泌量が少ない
唾液の量が減ってしまうと舌苔ができやすくなります。
唾液の量が減る原因はストレスや服薬、体の病気など、様々な原因があります。
細菌や食べかすを洗い流す作用がある唾液は大切な役割をしています。
■舌ブラシとは
意識していないと見落としがちですが、歯ブラシコーナーなどで市販されている、舌専用のブラシです。
舌苔が口臭の原因になることが多いですが、歯ブラシで磨いてしまうと表面を傷つけてしまうので、専用の清掃用具を使用しましょう。
■舌ブラシの使用方法
1.清掃しやすいように舌を前に突き出す
2.軽くブラシを握って、やさしく舌をブラッシングする
3.使用後の舌ブラシは、きれいに洗ってしっかり乾かす
■舌ブラシを使う注意点
口臭の原因となる舌苔は定期的に除去するのが望ましいですが、やりすぎは何事も禁物です。
舌を傷つけないように、1日1回を上限として、力を入れ過ぎないように使用しましょう。
また、舌に口内炎や傷があるときは、使用するのはやめましょう。
舌ブラシが用意できないからといって歯ブラシで代用することも、舌が傷つく可能性があるので、おすすめできません。
口臭の原因の一つとも言われている舌苔。
健康状態のバロメータになるので、舌苔が溜まらないように生活を整えながら、舌ブラシで正しくケアして、口臭予防に努めましょう。
2017年05月18日
受け口とは、普通なら上の歯が下の歯にかぶさる状態のものが、上下逆になって噛んでしまっている状態のことを言います。
受け口は、歯並びだけではなく、顔貌にも影響があるので、もしお子さんが受け口になってしまったら、とても気になりますね。
お子さまが受け口だと気づいたときに、どのような治療法があるのでしょうか。
■受け口になる原因
・舌の位置
舌の位置は上顎とぴったりくっつくようになっています。舌と上顎がぴったり吸着することで、赤ちゃんは母乳やミルクを上手に飲んでいます。
そして、上顎は舌に押し上げながら成長していくのです。
しかし、舌の長さが短かったりした場合、舌が上顎を押さないので、上顎が成長せず受け口になることがあります。
同じ理由で舌が下顎を推すことが受け口の原因にもなります。
・口呼吸
口呼吸が癖になっていると、鼻の機能が使われてないと体が判断して、徐々にちいさくなっていき、それにつられて上顎も小さくなっていく傾向があります。
・遺伝
歯の形や大きさも、よく観察すると親子で遺伝しています。
このように受け口や噛み合わせなども遺伝していきます。
■受け口が影響すること
・虫歯や歯周病に
噛み合わせが正しくできていないと隙間ができ、歯垢が溜まりやすくなります。
また、噛み合わせが深くかかっている歯に負担がかかり、歯周病にかかりやすくなります。
・胃に負担
噛み合わせがよくないので、咀嚼が十分にできずに、胃腸への負担がかかってくるようになります。
・顎関節症になりやすい
顎に負担がかかるので、顎関節症にかかりやすくなります。
■小学生頃に始める治療
最初は小学生低学年の頃、前歯の永久歯が生えてきてから治療を始めます。
治療方法はいくつか種類があり、金額も25万~50万ほどです。
・筋肉トレーニングMFT
口の周りの筋肉を正しく使えるようにトレーニングする方法です。
受け口の場合は舌を上顎につけることができるように訓練します。
・マウスピース
舌を上に押し上げる効果のあるマウスピースを装着します。
日中1時間と就寝中に装着します。
・床矯正
顎を広げる装置です。
受け口は上顎が小さい場合が多いので、顎を前や横に広げる装置を装着します。
・部分矯正
前歯の歯並びがデコボコしている場合は、前歯のみ部分的に矯正し、そのほかの歯が永久歯に生え変わるまで様子を見ます。
上顎の成長を手助けするタイミングを逃し、永久歯が生えそろう中学生以降になると、大人と同じような矯正で治療する治療となります。
金額や期間も長引くので、お子さんの成長に合わせながら、受け口を治す治療をしていったほうがよいでしょう。
2017年05月17日
抜歯した方がよいと言われている、親知らず。
一番奥の大きな歯を抜くのは大変そう、腫れや痛さが気になって、できるなら抜かずにいたい、という気持ちもありますね。
親知らずを抜歯したほうがよいのはどのようなケースなのか、また、どのように治療するのかをみてみましょう。
■親知らずを抜歯した方がいいケース
・虫歯がある
親知らずは一番奥の歯なので、歯磨きでも汚れが落ち切らず、虫歯になることが多い歯です。
・隣の歯に影響がある
親知らずはまっすぐ生えずに隣の歯に向かって生えることが多く、そこに歯垢が溜まりやすくなります。
その結果、隣の歯が虫歯になった場合は親知らずを抜歯しないと治療はできません。
・痛みがある
親知らずは歯茎に覆われていることが多く、覆われている部分に汚れが溜まり、炎症を起こしやすくなります。
また、生える時に痛みがある場合や、顎や頭が痛くなったりすることもあります。
・口臭がする
親知らずには歯垢が溜まりやすく、歯周病や虫歯などで口臭がひどくなることがあります。
■親知らずを抜歯する流れ
親知らずがどのように生えているかによって、治療時間や痛みなどが異なってきます。
・まっすぐ生えている
15分ほどで終わります。一般的な抜歯の治療です。
・歯茎の下に生えている、斜めに生えている
歯茎を切開したり、歯を割って抜歯したりなどの処置が必要なので、30分以上かかることもあります。
料金に関しては、レントゲンや痛み止め、抗生物質などの薬の料金が加算されることがありますが、大体5000円以下でしょう。
■抜歯後の注意点
・うがいを控える
出血が気になって、うがいを頻繁にしたくなるかもしれませんが、うがいはなるべく控えましょう。
抜歯後にできる、血のかさぶたのようなものはがれやすくなり、治りが遅くなってしまいます。
・舌で触れる
抜歯した後が気になって舌で触ってしまいがちですが、あまり触ると傷口がふさがらなくなり、細菌に感染してしまうことがあります。
・刺激を避ける
アルコールや運動、お風呂など、血流がよくなることをすると、血が止まりにくくなってしまいます。
抜歯した日は安静にしましょう。
他にも硬い食べ物を避け、おかゆなどの柔らかいものを食べるようにし、食事の際にも、抜歯した側の歯を使わないようにするなどしましょう。
抜歯後の穴に触れない方がよいので、歯ブラシで強く磨くなど、刺激するようなことはやめましょう。
・タバコを吸わない
喫煙すると血管が収縮してしまい、酸素が運ばれずに傷口の治りが遅くなってしまいます。
また、タバコを吸うときに傷口も同時に吸ってしまうことも、悪影響です。
抜いていい親知らずの場合は、痛みや腫れなどを気にしているなら、早めに抜歯したほうがいいこともあります。
疲れやストレスなどで痛みが出る場合もあるので、気になる場合は早めに歯医者さんに相談しましょう。
2017年05月16日
30代を過ぎると虫歯に変わって、歯周病が歯を失う原因となってきます。
歯周病は自覚症状があまりないので、気づいたときには手遅れになっていることが多い病気です。
初期症状がどんなものなのか知っておくと、症状が出始めたときに適切な対処ができるでしょう。
■歯周病ってどんな病気?
・症状が進むと歯が抜ける
歯周病のことを詳しく知っている人は少ないかもしれませんが、歯周病で歯を失うことが年齢を重ねると多くなります。
歯周病菌によって歯を支えている骨が溶かされて、最後には歯が抜けてしまう病気です。
・免疫力低下とともにかかりやすくなる
免疫力がある若い時は歯周病菌の侵入を防ぐことができますが、年を重ねていくと細菌が侵入しやすくなり、進行しやすくなってしまいます。
・あまり知られていない病気
歯を失う可能性がある病気ですが、その怖さや症状、治療法などはあまり知られていません。
正しい知識を身につけて、歯周病になっても初期で症状を食い止められるようにしましょう。
■歯周病の治療方法
・歯垢を取り除く!
歯垢が歯についていると細菌が繁殖しやすくなります。
歯周病の治療はこの歯垢が付かないようにコントロールすることです。
歯石を専門家の手で取り除いてもらうことよりも、毎日の自宅での歯磨きやケアが大切になってきます。
歯垢がなくなると、歯茎の腫れや出血が減ってきます。ブヨブヨで赤かった歯茎が引き締まったピンク色になってきて、歯周ポケットが狭くなってくるため、歯垢が付きにくくなります。
・歯医者さんで歯石を取り除く
一度ついた歯石は自分では取り除くことはできません。
歯医者さんにいって歯科衛生士さんに歯に付着した歯石を削って取り除いてもらいましょう。
ザラザラに感じていた歯の感触がツルツルとしたものになり、歯垢も付きにくくなります。
・歯周ポケットの中の歯石も取り除いてもらう
歯茎の中の歯周ポケットについている歯石は出血した血液と混じって、とても固くなっています。
超音波がでる専門の器具で歯医者さんで取り除いてもらいましょう。
歯周ポケットの中の歯石を取り除くことで歯茎が引き締まってくるのを実感するでしょう。
・重度の歯周病になってしまった人
歯周ポケットが5㎜以上の深さになってしまった人は、歯茎から取り除くことができなくなるので、歯茎を切開して取り除く手術があります。
また、歯周病菌で失ってしまった歯茎を再生させる手術法もあります。
歯周病は初期で進行を抑えておけば怖くない病気です。
歯周病にならないためにも毎日の歯のケアを丁寧に行い、歯医者さんでの定期検診を欠かさないようにしましょう。