2018年08月22日
皆さま、ボトックス治療についておききしたことはありますか?
美容外科での治療のイメージが強いかもしれませんが、実は歯科でも取り入れられています。
・肩こりや頭痛がある
・噛み合わせが強いと言われた
・マウスピースを作ったけど、使えてない
・詰物や被せ物が何度か外れたことがある
・虫歯がないのに冷たいものがしみる
・朝起きたら顎の関節あたりがなんとなくだるい
・歯ぎしりをしていると家族に言われた
このような症状に悩まれている方には、ぜひおすすめです。
多くは噛み合わせが強いことや歯ぎしりなどが原因で
歯だけではなく、様々な症状が引き起こされています。
歯に負担がかかり痛みが出たり、割れてしまい初めて気がつくこともあります。
その場合歯の神経を抜く治療や、歯を抜かなければならなくなってしまうのです。
これらが、歯を失う原因のひとつとして注目されています。
ボトックス治療とは、お顔の筋肉(咬筋や側頭筋)にボツリヌストキシンという薬剤を直接注射することにより、噛む力を和らげ、力から歯を守ります。
発達した筋肉が通常盛り上がりに戻るため、結果的に小顔にもなるとされています。
ボトックス治療にご興味がある方は、ぜひスタッフにお声掛けください
2018年08月10日
虫歯予防といえば、まずフッ素を思い浮かべるのではないでしょうか。特に子供は大人に比べて歯質が弱いため、虫歯になりやすいと言われています。では子供にフッ素を使用することでどのような効果が期待できるのでしょうか。
フッ素とは?
フッ素とは、自然界に存在する元素のひとつで、水や食べ物の中にも含まれている身近なものでもあります。
フッ素は非常に強い抗酸化作用があり、他の元素と化合した「フッ化物」という形で存在していますが、一般的には「フッ素」と呼ばれています。「フッ素は害になるものではないか?」と思われるかもしれませんが、フッ素単体で使われるわけではなく、歯科治療で使われるフッ素は安全性の高いフッ化物です。
フッ素の効果について
歯科治療や虫歯予防として使われるフッ素には、主に次のような効果があります。
・エナメル質を安定させる
・歯の再石灰化を促す
・虫歯菌に対する抗菌作用
飲食後のお口の中は酸性に傾いており、歯が溶けやすい状態になっています。酸によって歯の表面のミネラルが溶け出すことを「脱灰」と言いますが、フッ素を摂取することで失われたミネラル分を補う「再石灰化」を促す効果が期待できます。
またフッ素は酸に強いという性質を持っており、フッ素を取り入れることでエナメル質が酸に強くなるため虫歯になりにくくなります。
そしてフッ素は虫歯菌が作り出す酸を抑制する効果も持っています。そのため歯質を強くしながら虫歯菌の活動を抑えることで、虫歯を予防することができるのです。
特に乳歯や生えたばかりの永久歯はエナメル質が弱いため、虫歯になりやすい時期でもあります。そのためフッ素を取り入れることで虫歯になりにくい歯を作り出すことが大切です。
初期虫歯にも効果が期待できる
フッ素は虫歯予防だけでなく、虫歯に進行しそうな要観察歯を治癒する効果も持ち合わせています。
歯の表面が溶けている脱灰が続くと虫歯に進行してしまいますが、まだ穴が開いていない脱灰状態の場合、フッ素塗布を行って様子をみます。
歯は削ると二度と元に戻りません。定期検診でフッ素を塗布することで、虫歯になりにくい歯を作ることが大切です。
家庭でのフッ素の取り入れ方
歯科医院では高濃度のフッ素を使いますが、家庭用のフッ素は濃度に限度があるため、市販されているものは安心して使うことができます。家庭でのフッ素の取り入れ方は次のとおりです。
・歯磨き剤
・ジェル
・洗口液
最も手軽にフッ素を取り入れる方法は、フッ素入りの歯磨き剤です。子供向けの歯磨き剤のほとんどがフッ素入りのもののため、毎日の歯磨きで手軽に取り入れることができます。
またフッ素ジェルはすすぎの必要がなく、お口のなかでジェルが留まることで長い時間フッ素を取り入れることができます。
また寝る前などにフッ素入りの洗口液でゆすいでおくと、就寝中の虫歯菌の活動を抑えることが期待できます。
フッ素を取り入れて、虫歯から歯を守りましょう
子どものフッ素の効果についてお話しました。フッ素は歯質を強くして虫歯菌の活動を弱めてくれます。歯科医院で定期的にフッ素塗布を行い、家庭でも毎日の歯磨きでフッ素を取り入れて、虫歯になりやすい子供の歯を守ってあげましょう。
2018年08月8日
お子さまの歯並びや噛み合わせは、保護者の方によってとても気になることでしょう。その中でも上の歯よりも下の歯が前に出ている「受け口」は見た目だけでなく、噛み合わせにも大変悪影響を与える不正咬合です。今回はお子様の受け口についてお話を進めたいと思います。
受け口が与える悪影響とは
上の歯列より下の歯列が前方へ出ており、横から見たらあごが突き出して見える受け口は「下顎前突」という不正咬合です。受け口になる原因は主に遺伝や顎の成長が原因と考えられています。この受け口は早期に治療を行う必要がありますが、まずは受け口が与える悪影響をご紹介いたします。
・噛み合わせがズレてきちんと噛めない
お子さまの成長に大切なことは、よく噛んで食べることです。よく噛むことで脳の発達を促し、健康な体を作り出します。また顎の成長を促し、正しい歯列を導くためにもよく噛むことは大変重要です。
ところが受け口になると上下の前歯が接触せず、噛み切ることができません。奥歯の噛み合わせにもズレが生じることが多く、正しい咀嚼ができません。
・発音が悪くなる
反対咬合は前歯の噛み合わせが逆になります。そのため発音が不明瞭になりやすく、発音が不明瞭になってしまいます。
・顎関節症のリスクを抱える
受け口は顎の関節にとても負担がかかりやすく、将来的に顎関節症を引き起こす可能性が高くなります。正しい噛み合わせの場合、舌の顎は前後左右に動かすことができますが、受け口の場合は顎全体が固定されてしまった状態のため、食事や会話といった日常生活を送る上で顎の関節に大きな負担がかかってしまいます。
・全身の健康に影響が出やすくなる
噛み合わせは体のバランスを取り、健康を司るという大変重要な役目を持っています。特に下顎は首や肩、腰といった体の主軸となる骨と関わりが深いため、噛み合わせが悪いと肩凝りや腰痛などの症状が出やすくなります。
受け口が気になる場合は、早急に受診を
受け口は保護者の目から見てもとても気になるものです。そのまま放置することで「しゃくれ」と言われるような顎になる恐れがあり、お口のなかや体の健康にも深刻な影響が出る可能性があります。なんとなく受け口のような気がする、あるいは幼稚園や学校の検診で「反対咬合」という項目にチェックが入ったら、早急に歯科医院を受診して下さい。
受け口の治療法について
受け口の治療は、歯の生え変わりなどによりいくつか選択肢が考えられます。
主な治療法としては、次のようなものが挙げられます。
・マウスピース矯正・・・永久歯へ生え変わる前
・上顎拡大装置(床矯正)・・・生え変わりの時期
・ブラケット矯正・・・永久歯が生え揃った状態
・外科手術・・・成長期の終了
どの段階で反対咬合と診断されるかにより、治療方法が変わってくると思われます。
大切なことは、受け口とわかったら早急に治療を開始することです。そのまま放置するとお子さまの将来に重篤な影響が出る可能性があります。
少しでも受け口が気になったら、早めに歯科医院へ相談するようにして下さい。
2018年08月7日
お子さんを持つ親御さんにとって、お子さんの歯の管理は大変です。その中でも仕上げ磨きは、大切なお子さんの歯を虫歯や歯肉炎から守るためにとても重要です。ところでこの仕上げ磨きは、いったいいつ頃まで必要なのでしょうか。
小さなお子さんは上手に歯を磨けません
小学校に入学するまでの幼児期は、自分で歯みがきをする習慣がまだついておらず、保護者の仕上げ磨きが必要です。可愛らしい歯ブラシを自分で持って一生懸命歯磨きをする微笑ましい光景も見られることもありますが、自分で頑張って磨くことと、きちんと磨けていることとはまた別問題で、お口の中に残っている汚れをきちんと取り除いてあげることができるのは、保護者の仕上げ磨きです。
歯みがきが好きな子供ならともかく、歯みがきが大嫌いな子供の場合、仕上げ磨きは親子の格闘技の時間と言えるかもしれません。しかしどんなに大変でも、お子さんの歯を守ってあげられるのは仕上げ磨きなのです。特に乳歯はエナメル質が薄いため、たいへん虫歯になりやすいため、仕上げ磨きは必要不可欠なのです。
仕上げ磨きはいつ頃まで行うべき?
では保護者による仕上げ磨きは、いったい何歳ごろまで行えばよいのでしょうか。
小学生になると、何でも自分で行おうとする自立心が芽生えてきます。そのため保護者も自立心を尊重してあげたくなることでしょう。
歯みがきに関しても、もうひとりでできるから!と仕上げ磨きを拒むお子さんもいるのではないでしょうか。保護者の方にとっても、もう幼稚園児や保育園児ではないのだから、自分で磨きなさいと指導したいところかもしれません。
しかし子どもの歯磨きは、小学校高学年になってもきちんと磨けていない子どものほうが圧倒的に多く、磨き残しが目立つことが現状です。
特に歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目などは汚れを落としにくく、虫歯や歯肉炎の原因となってしまいます。俗に言う6歳臼歯は咬合面の溝が深く、歯が奥の方にあるため汚れが溜まりやすいことから虫歯リスクが高く、自分できれいに汚れを取り除くことはとても難しいでしょう。
特に永久歯へ生え変わったばかりの歯はまだエナメル質も脆く、虫歯になりやすいためお口の中の管理は非常に重要です。
仕上げ磨きにいつまでという定義は特にありませんが、きちんと磨けているかどうかを確認するためにも、できれば小学生の間は仕上げ磨きを行ってあげることが望ましいと言えます。
プラークチェッカーなどを使って自分で磨く練習を
保護者の仕上げ磨きは、できれば小学生の間は必要と述べましたが、自分できちんと磨くことができるようになることも大切です。プラークチェッカー(歯垢染出し液)を使い、磨き残しがある部分を鏡で見ながらしっかりと残った汚れを落とす練習をしてみて下さい。このとき、保護者がそばについて見てあげるとよいでしょう。正しいブラッシングができれば、プラークチェッカーで残った汚れを落とすことができます。仕上げ磨きを行いながら、自分でもきちんと汚れを落とすことができるよう、見守ってあげるとよいと思います。
2018年08月6日
一般的に70歳以降になると、医療費が増える傾向にあります。これは年齢を重ねるにつれて少しずつ悪くなる箇所が現れ、医療機関を受診する機会が増えるためでしょう。ここで注目したいのは、残っている歯が多いほうが、生涯医療費を抑えることができることです。これはいったいどういうことでしょうか。
残存歯とは?
残存歯とは、その名のとおりご自身の歯が残っている本数です。
歯の根っこが存在することで1本とみなすため、神経を取った被せ物の歯もカウントします。インプラントの場合は人工歯根のため、1本とカウントしません。
ブリッジの場合は、支台歯を1本ずつと数え、ポンティック部分(歯のない部分のダミーの歯)はカウントせず残存歯とみなされません。
70歳以降が医療費の大半を占める傾向に
若い頃は健康体だった人が、年齢を重ねるにつれて高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、腰痛、ひざ痛などの体の痛み、目が悪くなって見えにくいなど、色々な症状を訴えることが多くなってきます。病院の待合室では「若い頃は風邪をひいても寝たら治ったのに、最近では病院通いばかり」という会話を耳にすることも多いでしょう。
生涯医療費のうち半分は70歳まで、残りの半分は70歳以降に必要となる、という報告もされています。
年齢を重ねると、どうしても体の各機能が衰えてしまうことは否めません。そのために医療機関へかかる機会も増えてしまうことが、生涯医療費にも関わってくるのでしょう。
高齢になると増えるのが歯周病
お口の中はどうでしょうか。
年齢を重ねるにつれて罹患しやすいお口のトラブルは、歯周病です。高齢になると、虫歯よりも歯周病にかかる可能性がグッと高くなり、それに比例して歯を失う可能性も非常に高くなってしまいます。
歯周病は30代のころから始まり、そのままにしておくと自覚症状をあまり感じないまま悪化してしまいます。はじめの頃は歯ぐきの腫れや出血だけだったのが、悪化すると口臭がきつくなる、歯を支える歯槽骨が吸収されて歯ぐきが下がり歯が長くなる、歯が揺れ動くなどの症状が出始めます。
さらに悪化すると歯ぐきに膿が溜まり、痛くて噛めない、さらに歯が動いてグラグラになる、口臭がひどくなるなどの症状が出て、最終的に歯が抜け落ちるか抜歯となり、歯を失ってしまいます。
残存歯が多いことで得るメリットとは
歯周病を防ぐことで、歯を多く残すことが可能になります。では残存歯が多いことでどのようなメリットがあるのでしょうか。
・よく噛んで食べることができる
よく噛んで食べることは消化を助け、体の健康を維持できます。
・脳を活性化し、認知症の予防になる
入れ歯では噛む機能は回復できても、しっかり噛むことが難しいうえ、だんだん合わなくなってきて噛み辛くなり、脳の活性化にも影響が出てしまいます。自分の歯でしっかり噛んで食べることは認知症の予防にも繋がります。
・嚥下機能の維持
しっかり噛んで食べることは嚥下機能を鍛え、誤嚥性肺炎を防ぎます。
合わない入れ歯で食事を続けていると、噛み辛く食事が行いにくいことから入れ歯を外し、歯ぐきで物を噛むようになって嚥下機能に影響が出てしまうことも少なくありません。その結果しっかり噛めずに誤嚥の恐れが出てしまいます。
残存歯は体を守る大きな砦
残存歯が少ないことは体の健康に悪影響を与え、医療機関の受診増えるきっかけとなります。特に歯周病は残存歯だけでなく、糖尿病や脳梗塞など体の健康にも大きく関わるため、歯周病からお口の健康を守ることが、結果的に生涯医療費を抑えることに繋がると考えられるでしょう。
大切な歯を残すためにも、定期検診を欠かさず受診するようにして下さい。
2018年08月3日
歯を失ってしまい、入れ歯を作製した方はその入れ歯を快適に使うこと、そして長持ちさせることをお考えになるのではないでしょうか。入れ歯本体を清潔に使うことはもちろんですが、入れ歯を長持ちさせるためには残っている歯を大切にすることが長持ちの秘訣です。そこで今回は、入れ歯と残存歯について考えてみました。
なぜ入れ歯になってしまったのか?
入れ歯を作製するということは、何らかの原因で歯を失い、噛む機能を回復させるためです。歯を失った理由は主に虫歯、歯周病で、その他事故などアクシデントにより歯を失うことがあります。
事故など不運なアクシデントは別として、虫歯や重度の歯周病で歯を残すことができなくなったことが理由の場合、厳しいことを言うようですが「自己管理の甘さ」が関わるのではないでしょうか。
虫歯の兆候が見られても、痛みもあまりないし、緊急性も感じられないからと受診を先延ばしにした結果、歯は全部溶けて根っこだけになってしまったというケースは少なくありません。
特に歯周病の場合、歯ぐきの腫れや出血があり、歯周病の症状であることは明らかな場合は早めに歯周病対策を行う必要があります。ところが何らかの理由で歯科医院を受診しないと症状が悪化し、気が付いたら歯が抜けてしまう危険性が高くなります。
どちらのケースも、早めに歯科医院を受診していれば歯を失うことはなかったかもしれません。まずはなぜ歯を失ったのかを考え、今後のお口の中の健康に役立てるようにしたいものです。
入れ歯を長持ちさせるためには
部分入れ歯は歯にクラスプという金具を引っかけて使用します。入れ歯でもしっかり噛んで食事するためには、入れ歯が精巧に作製されていることと、残存歯の状態が良いことが条件となります。特にバネをかける歯は噛むたびに負担がかかり、徐々にダメージを受けるため他の健康な歯に比べると歯の寿命は変わってくる可能性があります。
バネをかける歯が虫歯になってしまうと歯を削って治療を行うことになるため、歯が脆くなってしまいます。
また歯を失った理由が歯周病の場合、お口全体に歯周病の症状が現れる傾向が強いため、バネをかける歯の歯ぐきにも炎症を起こしている可能性があります。歯周病が進行すると歯を支える歯槽骨が吸収されて、歯が揺れ動き始めます。こうなってしまうと噛んだときに痛みを感じたり、入れ歯が浮き上がった感じがするなどの不具合が出てきます。
入れ歯の調整だけではしっかり噛むことができなくなってくるため、最終的に入れ歯を作り替えることになりかねません。
このように残っている歯にトラブルが起きると、結果的に入れ歯が合わなくなってしまうのです。
残っている歯を大切にすることがポイント
入れ歯を長持ちさせるためには、残っている歯を大切にすることが最も大きなポイントです。せっかく作製した入れ歯を快適に長く使用するためにも、しっかりとメンテナンスを受けて、ご自身の歯を健康に保つことが大切です。
2018年08月2日
歯が溶ける病気と聞くと、まずほとんどの人は虫歯を思い浮かべるでしょう。しかし、虫歯以外にも歯が溶ける病気があることをご存知でしょうか。今回は虫歯ではないのに歯が溶ける「酸蝕症」についてお話を進めていきます。
「酸蝕症」とはどんな病気?
酸蝕症とは、酸性の食べ物や飲み物、胃液により歯が溶ける病気です。ここ最近急に増えてきたと言われています。
虫歯との違いについて
虫歯は、虫歯菌が作り出す酸によって歯が溶ける病気です。これに対し、同じ歯が溶ける病気でも、酸蝕症は口の外から入ってくる酸や胃酸など体の内部からの酸によって歯が溶ける病気です。
虫歯は、プラーク中に棲みついた虫歯菌が酸を作り出し、やがて歯を溶かし始めます。この状態を脱灰といい、虫歯の一歩手前の状態です。脱灰が進むとやがて虫歯へと進行してしまいます。
また虫歯の場合、磨き残しがある歯に起こりますが、酸蝕症は口の中全体に酸が広がるため広範囲にわたり歯が溶けることが特徴です。
また虫歯のように穴があいて黒くなるわけではなく、痛みもあまり感じないため気づきにくいという性質があります。
酸蝕症の原因について
酸蝕症は、酸を多く含む飲食物や胃液によって歯が溶けてしまいます。その原因は生活習慣や食生活にあると考えられます。
若い年代ではスポーツ飲料や清涼飲料水を多量に摂取することで酸蝕症を引き起こしやすくなります。
また過度なダイエットや拒食症、過食嘔吐など摂食障害も酸蝕症を引き起こす要因になります。
中年層は健康志向が強く、酢やワインなどを摂取することが多くなりがちです。酢やワインは酸を多く含んでいるため、非常に酸蝕症になりやすい飲食物です。
高齢者になると、胃食道逆流症が増加しやすくなります。胃食道逆流症とは、胃酸を多く含む内容物が食道内に逆流する症状で胸焼けや嘔吐などが起きやすく、歯を溶かす原因となります。
酸蝕症になりやすい飲食物とは
酸を多く含む飲食物はたくさんありますが、特に注意すべきものは、清涼飲料水やスポーツドリンクでしょう。これらはクエン酸を多く含んでおり、長期間にわたって摂取することで歯が溶けてしまう原因になります。またワインも酸性度が強く、多量に摂取すると酸蝕症を引き起こすリスクが高まります。
またレモンは酸を多く含んでいます。ビタミンCが豊富で体にはとても良いのですが、歯にはあまり良い影響を与えません。
酸蝕症の症状と治療について
酸蝕症は歯の表面のエナメル質が溶けて薄くなります。そのため象牙質が露出し、冷たいものなどが滲みやすくなるなど、知覚過敏の症状が現れます。
歯全体が薄くなり、色は象牙質が透けるため黄色っぽく見え、見た目にも変化が起こります。また前歯など、歯の先端が擦り減ったようになることも特徴です。
酸蝕症の治療は、知覚過敏の薬を塗る、虫歯治療で使われるレジンを使って溶けた部分を充填する方法が一般的です。
また欠損部分が大きい場合、セラミッククラウンやラミネートべニアなど被せ物による治療が必要になる場合もあります。
酸蝕症にならないよう、日ごろから注意が必要
酸蝕症の原因は、飲食物の摂り方や生活習慣です。酸を多く含む飲食物を多量に摂らない、またちびちびと長時間にわたって飲むことも、歯が溶ける原因になるため控えるようにしましょう。
また胃液は非常に酸性が強いため、嘔吐を起こさないよう生活習慣にも気を付けなければいけません。
虫歯ではないのに歯が擦り減っている、知覚過敏の症状がある場合は、早めに歯科医院で診てもらうようにして下さい。
2018年08月1日
子どもの歯のトラブルと言えば、何といってもまず虫歯です。虫歯は砂糖をたくさん摂取しすぎることで虫歯リスクが高まります。さらに砂糖の過剰摂取は虫歯だけでなく、子どもの性格にも大きく影響すると言われているようですが、それはどういうことでしょうか。
虫歯のお話と併せながら、今回は砂糖が子どもに与える影響について考えてみました。
砂糖と歯の関係とは?
まず、歯と砂糖の関連性について考えてみましょう。
小さい頃、「甘いものを食べ過ぎると虫歯になる」とよく言われませんでしたか?
甘いもの=虫歯というイメージがあるかもしれませんが、甘いもの全てが虫歯の原因になるわけではありません。虫歯の原因となる甘いものは「砂糖」なのです。同じ甘いものでも、キシリトールは虫歯になりません。
虫歯になる原因は、虫歯菌が出す酸であり、酸が作られる原因はプラークです。プラークはネバネバとした白い物質で、主に歯と歯ぐきの境目に付着する細菌の塊です。お口の中には非常に多くの細菌が棲みついており、歯の間などに残った食べかすの中にある糖分を栄養源としてプラークを作り出します。そして虫歯の原因となるミュータンス菌(代表的な虫歯菌)などがプラークの中に棲みついて酸を出し、歯を溶かして虫歯をつくるのです。
特に乳歯はエナメル質が弱く未熟なため、とても虫歯になりやすい歯です。
ケーキやジュース、アメなど砂糖を使ったお菓子はとても美味しく、子どもにとっては大好物でしょう。しかし砂糖を多量に含んだお菓子などは虫歯リスクが非常に高いため、歯にとって大敵であると言えます。
砂糖と性格の関係とは?
では砂糖を摂取しすぎることで、子どもの性格に影響が出るというのはどういうことでしょうか。
砂糖は体のエネルギーの源となりますが、文部科学省が公開しているデータベースによると、上白糖100ミリグラムの中にビタミン類と食物繊維は全く含まれておらず、ナトリウムとカルシウム、カリウムがごくわずか含まれているだけで、体の健康を司るミネラル分やビタミン類はほとんど含まれていません。
また砂糖は消化吸収が早いため、血糖値が急上昇します。血糖値をコントロールするのはインシュリンというホルモンですが、急激に上昇した血糖値のためにインシュリンが大量に分泌されることで、今度は血糖値が一気に下がり、低血糖となります。
低血糖になってしまうと今度はエネルギー不足になり、脳に影響が出て、ボーっとするなど集中力が欠けてしまうなどの症状が現れます。この低血糖を改善するために、今度は脳がアドレナリンというホルモンを分泌させますが、このアドレナリンが分泌されると、神経が高揚する状態を引き起こします。その結果「キレる」という言動に表れてしまうと考えられているようです。
砂糖の過剰摂取は子どもの健康に大きく影響する
砂糖を過剰摂取することで虫歯だけでなく、低血糖を引き起こし、さらにアドレナリンが分泌されて気分の高まりや攻撃性が見られることから、子どもの性格にも影響が出る可能性があることをお話しました。砂糖を使った甘いものは子どもの大好物。でも虫歯や体の健康を考えてダラダラ与えるのをやめ、時間と回数を決めて摂取させるように心がけましょう。
2018年07月30日
差し歯の周りの歯ぐきが黒ずんでしまうと、笑った時などにとても目立ってしまいます。このような歯ぐきの黒ずみを解消することはできるのでしょうか。歯ぐきの黒ずみの原因と、対処法についてご紹介します。
歯ぐきの黒ずみの原因は「メタルタトゥー」
差し歯の周りの歯ぐきの黒ずみの主な原因は、差し歯に使われている金属です。
進行した虫歯治療の場合、根の治療を行った後に土台を入れて被せ物を装着することで噛む機能を回復させます。この被せ物が保険適用の場合、前歯は表側が白いプラスチック、内側が金属素材のものになり、奥歯は全体が金属でできた被せ物となります。
この金属こそが、歯ぐきに黒ずみを生じさせる「メタルタトゥー」の原因となるのです。
年数が経つにつれてイオン化した金属が徐々に流れ出て、歯ぐきに黒っぽい色素として沈着します。
特に銀は黒ずみやすい金属素材であり、保険診療で使われる被せ物は「金銀パラジウム合金」が使われているため、歯ぐきを変色させやすいのです。
また年齢を重ねると歯ぐきが下がりやすくなり、歯ぐきと差し歯の間に隙間が生じることで金属イオンが流れ出て、メタルタトゥーが起きてしまうこともあります。
長年同じ差し歯が入っている場合、特にメタルタトゥーが起きやすくなると言えるでしょう。
メタルタトゥーの改善法は?
メタルタトゥーは金属を使っているために起こります。そのため原因となっている金属素材を取り除くことが必要です。
・金属の土台を非金属のものに変える
土台に金属が使われている場合、非金属の土台であるファイバーコアやレジンコアに取り替えます。内部に虫歯がある場合、まず虫歯の治療を行ってから非金属の土台を立てます。
差し歯の周りの歯ぐきが黒ずんでしまうと、笑った時などにとても目立ってしまいます。このような歯ぐきの黒ずみを解消することはできるのでしょうか。歯ぐきの黒ずみの原因と、対処法についてご紹介します。
・メタルタトゥーの原因となる差し歯を、セラミックなどのものに変える
保険適用の差し歯をオールセラミックやジルコニアクラウンなどの被せ物に変えることで、その後のメタルタトゥーの心配はなくなります。
なお同じセラミックの被せ物でも、メタルボンドは内側に金属が使われているため、見た目は白くてもあまりお勧めできません。
また前歯の差し歯の場合、審美的に最も美しいのはオールセラミックです。透明で自然な白さは周りの歯の色調と馴染みやすく、自然な美しさを手に入れることができます。
ジルコニアクラウンは強度が非常に優れているものの、人工的な白さのため前歯には不向きです。強度を生かし、奥歯の被せ物として選択するほうがよいでしょう。
オールセラミックやジルコニアクラウンなどの被せ物は自費治療となるため、金額は歯科医院により異なります。素材の費用は歯科医院にお尋ねください。
・歯科用レーザーを使って、歯ぐきの黒ずみを取り除く
沈着した歯ぐきの黒ずみは、なかなか自然には改善しません。このため歯科用レーザーを使って、沈着した歯ぐきの黒ずみを取り除くことが可能です。
ただし、歯科用レーザーはどこの歯科医院でも置いてあるわけではありませんので確認が必要です。
まとめ
メタルタトゥーの改善法についてお話しました。
メタルタトゥーは、金属が使われている差し歯や土台が原因です。原因となる金属を取り除くメタルフリー治療を行うことで改善が可能です。またレーザー治療と併用することで、きれいな歯ぐきを取り戻すことが可能なため、歯ぐきの黒ずみに悩む方は、まず歯科医院に相談してみて下さい。
2018年06月29日
患者様がありがたいことに増えてきましたので、歯科衛生士さんと、歯科助手さんを募集しています。
患者様とじっくりお付き合いのできる、自費メインの歯科医療に携わりたい方、
ご自身のスキルアップを目指したい方、
私たちとお仕事しませんか?????
正社員・パートさんともに募集中です。
当院(072-803-7016)までご連絡ください????