かわさき歯科医院 院長ブログ

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被せ物の土台の選択

2018年09月5日

神経まで達した虫歯の場合、根の治療を行った後に被せ物を装着して噛む機能を回復させます。その際に使う土台にはいくつか種類がありますが、ファイバーコアという土台には多くのメリットを持つ土台です。では土台をファイバーコアにすることでどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

土台の種類について

被せ物を被せる際には土台が必要になります。では土台にはどんな種類があるのか、まずは主な土台の種類と特徴についてご紹介いたします。

 

・メタルコア・・・銀合金の金属の土台。保険適用のため治療費を抑えることができますが、問題となるのはその強度です。メタル、つまり銀合金の金属で作られているため、強度が強すぎることは歯の根っこに大きな負担がかかってしまいます。つまり

強すぎる強度がかえってマイナスとなってしまいます。特に奥歯の場合、強く噛んだ時や食いしばりなどが原因で歯の根っこにダメージが加わり、根が割れてしまう恐れがあります。

 

また金属素材のため金属アレルギーや歯茎の黒ずみであるメタルタトゥーを引き起こしてしまうことがあり、体にもよくありません。

・レジンコア・・・レジンコアとは、歯科用プラスチックであるレジンを使った保険適用の土台です。内部に金属のピンを使いますが、メタルコアと異なり金属量が少なく、周りをレジンで囲むため、金属アレルギーのリスクが少なくなります。

またレジンは白いため透過性がよく、内部のピンも透けにくいことから、メタルコアよりも審美性が高まります。

 

レジンコアのデメリットは、メタルコアやファイバーコアに比べて強度がやや落ちること、また内部のピンが多少透けて見えることが挙げられます。

 

・ファイバーコア・・・ファイバーコアとは、グラスファイバーとレジンで作製した白い土台です。ファイバーコアは柔軟性があるため、強い力で噛んだときも力が分散され、歯の根っこの破折を防ぐことができます。

また光を透過するためセラミッククラウンなど審美性の高い被せ物を装着しても。美しさを損ねることがありません。

 

そしてファイバーコアは金属を全く使っていません。そのため金属アレルギーを起こさず、メタルタトゥーのように歯ぐきを変色させる心配もありません。

 

 

歯に優しいファイバーコア

神経を取って根管治療を行った歯は、歯質が脆くなっています。そこへメタルコアを立てると、噛んだ時などに歯や歯の根っこに非常に大きな力がかかり、歯の根っこが割れてしまう危険性があります。歯の根っこが割れると歯を残すことが難しくなり、何のために根管治療を行ったか分からなくなってしまいます。

いっぽうファイバーコアは噛んだ時に力がうまく分散されるため、歯の根っこに大きなダメージを与えません。またファイバーコアはメタルコアと比べて歯を削る量が少ないため、歯の寿命を長くすることが可能となります。

ファイバーコアは機能性、審美性ともに非常に優れたコアであると言えるでしょう。

 

そしてポストピン以外金属を使っていません。メタルコアと比べると歯をたくさん削ることもありません。

そして金属アレルギーなども気になることでしょうが、ファイバーコアは金属を使わないため、健康面でもメリットの多い歯科治療と言えるでしょう。

 

ファイバーコアは機能と審美性を兼ね合わせた治療法です。歯の土台を立てる必要がある場合には、体に優しいファイバーコアを考えてみてはいかがでしょうか。

 

おやつの食べすぎは駄目よ・・・という前に。虫歯になりやすいおやつ、なりにくいおやつ

2018年09月4日

子どもだけでなく、大人もおやつが大好きな人は多いと思います。しかしおやつの食べ過ぎは虫歯になりやすいと言われています。ただおやつの全てが歯に悪いわけではありません。

おやつでも、歯に良いおやつと悪いおやつがあるのです。

 

虫歯の原因となる歯に悪いおやつとは、砂糖がたくさん使われているおやつです。その中でも特に歯にくっつきやすいキャラメルやヌガー系のおやつは砂糖がふんだんに使われている上、歯にくっついている時間が長いため虫歯リスクが非常に高いおやつの代表とも言えます。

また飴や砂糖入りのガム、ミルクチョコレートなどを長時間お口の中に入れておくことも、虫歯を作りやすくしてしまいます。

 

そして飲み物にも要注意です。小さなお子さんが好む乳酸菌飲料は糖分が非常に多いため、頻繁に飲んでしまうとお口の中が虫歯になりやすい環境になってしまいます。

スポーツをするお子さんがよく飲むスポーツ飲料も、砂糖がたくさん含まれているため摂取の仕方には注意が必要です。とはいえ、スポーツ時の水分補給としてスポーツドリンクは欠かせません。スポーツをするときに限定し、普段の飲み物としてガブガブ飲むことは控えましょう。

 

では反対に、歯によいおやつとはどんなおやつでしょうか。

甘いもの=虫歯ではありません。虫歯菌が好む糖分は、砂糖です。おやつの中でも砂糖の使用が少ないものや歯にくっつきにくいもの、砂糖以外の甘味料が使ってあるものなどは比較的虫歯になりにくく、歯によいおやつと言えます。

 

例えばゼリーやヨーグルトはのど越しがよく、お口の中に溜まる時間が短いため、虫歯になりにくいと言えます。意外なことに、シュークリームは砂糖の使用が少ないため、虫歯になりにくいおやつと言われています。

またカカオ含有率が高いチョコレートは、虫歯になりにくいと言われています。ただしホワイトチョコレートやミルクチョコレートは砂糖がたくさん含まれているため要注意です。

 

チーズやナッツ類、するめいかなどは砂糖が使われていません、また炒った小魚も砂糖が含まれていない上、カルシウムを補給することができるためおやつとしては最適です。

フルーツは甘味がありますが、果物は比較的虫歯になりにくいうえ、体に大切なビタミンCなども摂取できるためおすすめです。

甘いもの全てが虫歯になるわけではありません。虫歯になるから、と甘いものを我慢するとストレスが溜まってしまいます。おやつの中には虫歯になりにくいものがたくさんあります。ご紹介した虫歯になりにくいおやつを参考にしながら、しっかりと歯のケアを行、虫歯から歯を守りましょう。

 

 

歯の表面が所々白くなるホワイトスポットというのはご存知ですか

2018年09月3日

歯の表面の一部が白い点のようになっていることはありませんか?これはホワイトスポットと呼ばれているものです。このホワイトスポットとは何か、またその原因や治療法についてご紹介したいと思います。

 

ホワイトスポットについて

歯の表面は硬いエナメル質で覆われています。エナメル質は体の中で最も硬い組織と言われています。そのエナメル質に生じた白い斑点のようなものを「ホワイトスポット」と言い、その原因は2つ考えられます。

 

・ごく初期の虫歯

虫歯とは、虫歯菌が出す酸により歯が溶けていく病気です。虫歯はいきなり穴が開いて痛み出すわけではなく、虫歯菌によって歯の表面のエナメル質が少しずつ溶かされながら徐々に進行して痛みを感じるようになります。

本来エナメル質は透明感のあるきれいな色調をしています。しかしごく初期の虫歯になると歯の表面のミネラル分が溶け出す「脱灰(だっかい)」という状態になります。脱灰になった部分はエナメル質本来の透明感がなくなり、白く濁ってしまいます。

これまでは異常が認められなかったのに、気が付いたら白い斑点ができてしまった場合、初期虫歯の可能性が考えられます。

 

・エナメル質形成不全

ホワイトスポットのもうひとつの原因は、エナメル質形成不全という症状です。

永久歯が顎の骨の中で成長している間に何らかの原因でエナメル質に異常が起こることでエナメル質形成不全が起こります。

その原因は遺伝や乳歯の虫歯、栄養状態などが考えられると言われています。

 

ホワイトスポットの治療法について

初期虫歯が原因の場合、まずはブラッシングをしっかりと行ってお口の中の環境を清潔に整えること、そしてよく噛んで唾液を分泌させることが大切になります。

虫歯は砂糖をたくさん含んだ食べ物を摂りすぎるだけでなく、お口の中が不潔になることで引き起こされます。まずは歯磨きをしっかりと行ってお口の中をきれいにしましょう。

 

また唾液をしっかり出すことも大切です。唾液の中には失われたミネラル分を補って歯の表面を修復する「再石灰化」を促す成分が含まれています。よく噛んで唾液を分泌させるよう心がけましょう。

 

そして歯科医院でフッ素塗布を受けることも効果的です。フッ素には再石灰化を促し、歯質を強化する効果があるため、エナメル質に穴が開いていない脱灰状態の場合、歯を削らずにフッ素を塗って自然治癒を促します。

 

エナメル質形成不全の場合、自然治癒は難しく歯を削って治療を行う必要があります。

 

・ダイレクトボンディング

ホワイトスポットの部分を少し削り、歯の色に近い歯科用プラスチックを詰めて治療します。しかし歯科用プラスチックは経年とともに変色してしまうため、色が変わってくると治療した部分が目立ってしまいます。そのため数年でやり替えが必要になります。

 

・ラミネートベニア

ラミネートベニアとは、歯の表面に薄いセラミックのシェルを張り付ける方法です。セラミックは汚れが付きにくく、色調も歯に近い自然な色を選ぶことができるため、とてもきれいな仕上がりになります。

ただしダイレクトボンディングと違い、ラミネートベニアの場合は張り付ける歯全体を削る必要があります。

 

ホワイトスポットかな、と思ったら早めに歯科医院へ相談を

歯の表面が所々白くなるホワイトスポットについてお話しました。

ホワイトスポットの原因のひとつは初期虫歯のため、そのまま放置しておくと自然治癒が難しくなります。歯の表面に気になる白濁が見られたときは、早めに歯科医院へ相談しましょう。

歯がきれいな人は笑顔も素敵。

2018年09月3日

あなたは自分の笑顔に自信がありますか?人を惹きつける笑顔の条件は、決して顔が可愛いとか綺麗とかだけではありません。素敵な笑顔とは、白く輝く歯が作り出す口元です。実は笑顔が素敵な方は、歯のケアも入念に行っている傾向が強いのです。

 

もし口元にコンプレックスを抱えていたら?

着色で黄ばんだ歯や虫歯で黒くなった歯、歯周病で腫れた歯ぐき、口臭・・・。また歯並びの悪さや奥歯にギラギラと輝くたくさんの銀歯があると、あなたは思いっきり笑うことができますか?相手の視線が気になってつい手で口元を隠したり、思いっきり笑うことができない人も多いのではないでしょうか。

 

口元にコンプレックスがある方は、見た目だけでなく歯や歯ぐきのトラブルを抱えていることがほとんどです。また特にトラブルはないものの、定期的に歯のクリーニングを行っていないと、黄ばんだ歯やくすんだ歯になってしまいます。また知らない間にプラークや歯石が溜まって歯周病になっている可能性も否定できません。歯周病になっていると、同時に口臭も発生して相手に不快な思いをさせてしまいます。

このように、口元にコンプレックスを抱えることは素敵な笑顔とは縁遠くなり、審美面だけでなくお口の健康にもトラブルを抱えることになるのです。

 

 

歯の綺麗さと笑顔は相互関係

では歯が綺麗な人はどうでしょうか。

歯が綺麗だから笑顔が素敵なのか、笑顔が素敵だから歯を綺麗にするのでしょうか。

実はこの二つは相互関係にあると考えられます。

健康で白い歯は非常に清潔感があり、笑った表情が相手にとても良い印象を与えます。また歯が綺麗な人は美意識が高く、当然お口の中にも気を遣っていることでしょう。定期検診はもちろん、ホワイトニングなどにも積極的な傾向が強いと言えます。歯並びに問題がある人は虫歯や歯周病になりやすい傾向が強いため、歯列矯正を行って歯並びを整える人もたくさんいらっしゃいます。

家庭での生活習慣やセルフケアも念入りで、虫歯や歯周病にならないよう普段から気を付けていることで、健康で綺麗な歯を保っていることでしょう。

このように歯が綺麗な人は普段から歯の健康に非常に気を遣っており、魅力的な笑顔を保つために常日頃からお口の中の健康に気を付けているという、良い連鎖反応が成り立っていると言えるでしょう。

 

 

素敵な笑顔のためにはメンテナンスが大切

歯に気を遣う人は、メンテナンスにもきちんと通っています。それはメンテナンスの重要性をきちんと理解しており、メンテナンスを受けることが結局は歯を長持ちさせることになることをわかっているからです。加えて言うと、その方が結果的に医療費を抑えることもできるのです。

 

歯を綺麗にして、笑顔で毎日を過ごせるようにしてみてはいかがでしょうか。

 

リクエストにお答えして・・・

2018年08月31日

先日ブログに掲載した、セミナーチラシを見てくれた先生がおり(患者様向けのブログという位置付けだったので驚きです!)「ほかのセミナーチラシも載せては?」とご提案いただきましたので、調子に乗って掲載です。

 

歯科医師向けの「混合歯列期の矯正治療」セミナーのチラシ!

 

年々、子供さんの歯並びを気にする親御さんが増えています。

ニーズが高まっているのでしょうね。

虫歯よりも怖い!歯周病は痛みがないからほっておくと歯が抜け落ちる原因になります!

2018年08月31日

ふと気が付くと歯がグラグラして今にも抜けそう、あるいは抜けてしまったという悲しい経験はありませんか?歯を失う原因は今や虫歯ではなく、歯周病だと言われています。

ではなぜ歯周病になると歯が抜け落ちてしまうのでしょうか。

 

歯周病とは

歯周病という言葉をいちどは聞いたことがあるでしょう。年配の方は「歯槽膿漏」という言葉の方が聞き慣れているかもしれません。歯周病も歯槽膿漏も、呼び方が違うだけで症状は同じです。

歯周病とは、お口のなかに存在する歯周病菌による感染症です。主な症状は歯ぐきの腫れや出血といった歯ぐきの炎症で、悪化するにつれて口臭がひどくなる、歯がグラグラ揺れ動く、そして抜け落ちるといった症状が起こります。

 

 

歯肉炎と歯周炎の違い

ではなぜ歯周病になるのでしょうか。歯周病の主な症状は歯ぐきの腫れと出血です。しかしこの症状は歯肉炎にも起こり、小中学生によく見られる症状です。

歯周病とは、歯肉や歯周組織などに起こる炎症の総称で、歯肉炎と歯周炎に分類されています。

成人になるにつれ、お口の中の歯周病菌が活発になり歯肉炎からやがて歯周炎へと進行し、放っておくと重症化してしまいます。

では歯肉炎と歯周炎はどう違うのでしょうか。それは炎症が歯肉だけに留まっているのか、それとも歯を支える歯槽骨など歯周組織まで広がっているのかにより、歯肉炎と歯周炎に分けられます。

歯周炎になると、歯と歯ぐきの境目の歯周ポケット数値が高くなり、炎症が歯槽骨へ広がってしまいます。軽度歯周炎の歯周ポケット数値は3~4ミリ、中度歯周炎では4~6ミリ、重度歯周炎になると6ミリ以上となります。

歯肉炎の歯周ポケット数値は2~3ミリ程度のため、歯周ポケット数値が歯肉炎と歯周炎の違いのひとつの目安となります。

 

なぜ歯周病になると歯が抜けてしまうのか?

ではなぜ歯周病になるのでしょうか。歯肉炎、歯周炎いずれも原因はプラークです。

プラークとは、歯と歯の間などに残っている食べかすを栄養素にして細菌が作り出す、ネバネバとした細菌の塊です。このプラークの中に棲みついた歯周病菌が毒素を放出し、歯ぐきなどに炎症を起こします。

 

そして歯周ポケットに汚れが溜まるとプラークが増え、歯周病菌が奥へ入り込んで歯槽骨を吸収し始めます。歯周病菌は空気が届きにくい場所を好むため、歯周ポケットの奥深くへ入り込むことでさらに歯周ポケットを深くします。そのためますます歯槽骨は吸収され、歯を支えることが困難となりグラグラと揺れ始め、やがて抜け落ちてしまいます。

 

 

 

歯周病で歯が抜け落ちないためには

歯周病は今では虫歯よりも歯を失う可能性が高い病気と言われています。それはなぜかと言うと、虫歯と違って歯周病は痛みをあまり感じることなく症状が進行するからです。

歯ぐきの腫れや出血では痛みをほとんど伴いません。また歯肉炎の場合は適切なブラッシングで改善することが可能ですが、歯周炎に進行すると、家庭でのブラッシングだけでは進行を防ぐことが難しくなり、歯科医院で歯石除去やクリーニングが必要となります。

 

痛みがないからとそのままにしておくと、歯周病は必ず進行します。

大切な歯を失わないためにも、家庭でのブラッシングだけでなく歯科医院で適切な処置を受けること、そして定期検診を受診することが非常に重要です。

歯が折れてしまったらすぐに○○に浸けてください!

2018年08月30日

もし不意のアクシデントや事故などで歯が折れたり抜けたりしたらどうしよう・・・とふと考えたことはありませんか?今回は歯が抜けた場合や折れた場合の対処法についてご説明したいと思います。

 

歯が抜けた、折れたなどのアクシデントが起こったら?

どんなに気を付けていても、アクシデントは起こってしまいがちです。階段から落ちた、何かに口元をぶつけた、運動会やスポーツ試合の最中に転倒してしまった、事故・・・など日常生活はアクシデントと背中合わせです。

そんなアクシデントの際に歯が折れたり抜けたりした場合の応急処置は、まず折れた歯や抜けた歯を「牛乳」に浸すことです。

 

このようなアクシデントが起きた時、つい気が動転してしまい「歯を清潔にしておかなければ」と折れた歯を水で洗ってしまうかもしれませんが、折れた歯を水で洗うことは厳禁です。

まず慌てずに折れた歯を牛乳に浸すようにして下さい。幼稚園や学校などは、歯を保存する「歯牙保存液」という液体が常備してあると思います。

しかしご家庭で保存液を常備していることはあまりないため、まずは落ち着いて牛乳に浸し、早急に歯科医院を受診するようにして下さい。

すぐに牛乳に浸して保存し、すぐに歯科医院で処置を受けることが歯を残せるか否かの分かれ道になります。

と言うのも、歯には「歯根膜」という薄い組織が付着しており、この歯根膜を残すことが非常に大切になるからです。最初の対処次第では、歯を戻して残すことができる可能性が高くなります。

 

また折れてしまった場合、歯の神経や血管が入っている「歯髄(しずい)」が露出した状態となっており、細菌感染を起こしやすくなっています。すぐに値の治療である根管治療を行い、歯髄の内部の細菌を取り除いてきれいにする治療を行います。

状態によっては歯の神経が死んでしまうことがあります。

 

 

なぜ牛乳に浸すのか?

話は戻りますが、歯が折れてしまった場合、なぜ水ではなく牛乳に浸すのでしょうか。その理由は浸透圧です。歯の周りにある歯根膜は大変デリケートで、異なる浸透圧の液体に浸すことで歯根膜が破壊されてしまうのです。

水の場合、浸透圧が非常に低いため水に長時間浸してしまうと歯根膜が破壊されてしまいます。

牛乳は浸透圧が体液に近いため歯根膜を破壊することなく保存することが可能なのです。

 

歯が折れたら早急に歯科医院を受診すること

アクシデントで歯が折れたり抜けたりした場合、歯を牛乳か歯牙保存液に浸して早急に歯科医院を受診するようにして下さい。くれぐれも折れた部位を指や舌で触ったり、自分で勝手に消毒などを行わないで下さい。細菌感染の原因となってしまいます。

痛みがある場合は痛み止めを飲んでも問題はありません。

 

冷たいものを口に入れたらしみる!それって虫歯?それもと知覚過敏?

2018年08月29日

冷たいものを口に入れたときに歯がしみると、虫歯か知覚過敏のどちらなのか、自分では判断がつきにくいものです。同じような症状でも虫歯と知覚過敏では原因が異なります。では虫歯と知覚過敏はどのような違いがあるのでしょうか。今回は虫歯と知覚過敏の違いについてお話をしたいと思います。

 

 

虫歯と知覚過敏それぞれの原因について

虫歯と知覚過敏は、冷たいものを口に入れたときにしみる、痛みを感じるなど似たような症状が起こります。では虫歯と知覚過敏の原因をみてみましょう。

 

・虫歯の原因

虫歯は、虫歯菌が作り出す酸によって歯が溶ける病気です。歯の表面が少し溶けた程度では痛みは感じません。しかし虫歯がエナメル質の内側の象牙質まで達した場合、冷たいものを口にすると歯がしみるなどの症状が出始めます。

 

・知覚過敏の原因

知覚過敏とは、何らかの原因でエナメル質が傷つき、内部の象牙質が露出することで歯が受ける刺激を「しみる」「痛い」として感じることです。

象牙質は歯の神経に近い組織であり、外部から刺激を受けた場合、神経に伝達されることで自覚症状として現れます。

象牙質が露出する原因には色々ありますが、まず考えられることは強すぎるブラッシングです。きれいに歯を磨こうとするあまり強くゴシゴシと磨きすぎると歯ぐきが下がり、歯の根元の象牙質が露出してしまいます。歯の根元はエナメル質が薄く、象牙質が刺激を受けやすいため痛みやしみる症状を感じてしまいます。

また歯周病で歯ぐきが下がってしまうと歯の根元が露出しやすくなるため、知覚過敏の症状が起きやすくなります。

虫歯でないのに歯が溶ける「酸蝕症」や歯の摩耗も、知覚過敏の症状が出やすくなります。エナメル質が薄くなり、象牙質が露出してしまうため冷たいものや甘いものなどを口にしたときに痛みを感じてしまいます。

 

 

虫歯と知覚過敏の違い

では虫歯と知覚過敏それぞれを比較しながら見分け方をお伝えします。

 

・痛みについて

虫歯と知覚過敏の最も大きな違いは、虫歯は虫歯菌による細菌感染、知覚過敏は細菌性ではないことです。

虫歯はそのまま放置しておくとどんどん悪化してしまいます。虫歯が象牙質まで進行すると冷たいものや甘いものがしみるようになり、そのまま治療を受けずにいると虫歯が神経まで達して激しい痛みを伴い、何もしていなくてもズキズキと痛むようになります。

 

いっぽう知覚過敏は、外からの刺激を受けた時だけ症状が出ることが特徴です。冷たいものや酸味の強いものを口に入れたとき、冷たい風にあたったとき、歯みがきのときなど一時的に痛みを感じ、虫歯のように痛みが持続しません。これが虫歯との最大の違いです。

 

・見た目について

虫歯による痛みの場合、虫歯が象牙質まで達しているため歯が黒くなっている、あるいは穴が開いているなど見た目にも虫歯だとわかります。

これに対し知覚過敏は虫歯のように黒くなっていたり穴が開いたりしていません。しかし歯ぐきが下がって根元が露出している場合、歯が長くなったように見えます。

 

・治療法について

虫歯と知覚過敏では治療法が異なります。虫歯の場合、原因となっている虫歯部分を取り除いてレジンや詰め物で修復します。

知覚過敏は、しみ止めを塗る方法が一般的ですが、エナメル質が削れてしまっている場合や酸蝕症などで歯の先端が擦り減っているときは、虫歯治療で用いられるレジンを使って修復し、象牙質の露出を防ぐ治療を行います。

 

痛みを感じたら、早めに歯科医院へ

虫歯と知覚過敏の違いについてお話しました。この二つの症状は似ていても、原因が全く異なります。痛みの持続や見た目で知覚過敏かもしれないから大丈夫、とそのままにしておくのはよくありません。正しい診断と適切な治療を行うためにも、痛みを感じたらなるべく早く歯科医院を受診するようにしてください。

お子さまの歯並びと矯正治療の必要性

2018年08月27日

大切なお子さまの歯並びが気になる保護者の方は非常に多いと思います。歯並びが悪いと、お子様の将来にどんな影響が出てしまうのでしょうか。また歯列矯正を行うことで、いったいどのようなメリットがあるのかなど、今回はお子さまの歯並びと矯正治療の必要性についてお話をしたいと思います。

 

お子さまの歯並びや噛み合わせで気になることとは?

お子さまの歯並びは、親御さん自身の歯のことよりも気になるものです。ちょっと前歯が出ていたら出っ歯になりそう、すきっ歯だったら見栄えが悪い・・・など、お子さまの歯並びが気になって仕方がないことでしょう。では親御さんがお子様の歯並びについてどのようなことが気になるのかをまず挙げてみました。

 

・出っ歯

・ガタガタした歯並び

・受け口(しゃくれ)

・切端咬合

・すきっ歯

・八重歯

・オープンバイト

 

特に多いお悩みが、ガタガタの歯並びと出っ歯でしょう。どちらも見た目が目立つため、このまま成長したら可哀そう、と思われる歯並びの代表とも言えるかもしれません。

 

歯並びや噛み合わせが悪いことで起こる悪影響とは?

乱れた歯並びや不正咬合は見た目だけでなく、歯や体の健康にも影響してしまいます。

もし歯列矯正を行わずにいた場合、いったいどのような影響が出てしまうのでしょうか。

 

・ブラッシング不足によりプラークが蓄積され、虫歯や歯周病の原因になる

・口呼吸になる

・噛み合わせがズレていると、体のバランスが悪くなる

・滑舌が悪くなり、発音が不明瞭になる

 

このように、歯並びや噛み合わせの乱れは見た目だけなくお口の中の健康や体の健康に深刻な影響を与えてしまいます。

 

歯列矯正の必要性について

お子さまの歯並びに問題がある場合、歯列矯正を行って正しい歯並びと噛み合わせに改善します。歯列矯正を行うことで、まず見た目が改善され、コンプレックスから解放されます。そのため笑顔に自信を持つことができることから生き生きとした毎日を送ることができるでしょう。

またブラッシングが行いやすくなることから汚れを綺麗に落とすことができるようになります。そのため磨き残しがなくなり、プラークの形成を抑制することが可能となります。

虫歯もそうですが、思春期になると磨き残しが原因で歯ぐきの腫れや出血といった歯肉炎の症状が出やすくなり、将来的に歯周病の心配が出てしまいます。

歯列を整えてお口の中の衛生管理をしっかり行うことが、虫歯や歯周病の予防に繋がるのです。

 

そして歯列が整うと発音も正しくなり、舌も正しい位置に収まることから悪癖による歯並びの乱れ改善されることが期待できます。

 

このように歯列矯正を行うことで、歯並びはもちろん体の健康も整えることが可能となります。

 

お子様の歯列が気になる方は、早めにかかりつけ医か矯正医へ

お子さまの歯並びの乱れは見た目だけの問題ではありません。虫歯や歯周病、体の健康にも影響が及んでしまうことで、将来の歯の寿命が変わってしまう恐れがあります。

一生ご自身の歯で食事を楽しんでいただくためにも、お子さまの歯並びや噛み合わせが気になる方は早めに歯科医院へ相談してみて下さい。

セミナーお陰様で高評価です

2018年08月23日

院長河崎が行う、歯科医師向けの「精密根管治療」セミナー、高評価を頂いております。
元々は、内輪の、阪大の後輩からレクチャーを依頼された所から始まっています。

マイクロスコープを用いた根管治療、自身の経験話なども交え、手技をお伝えしています。
折角綺麗な告知も出来たので、掲載!

個別相談

当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんな事でも構いませんので、私達にお話しして頂けたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。また、セカンドオピニオンも積極的に実施しています。

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