妊娠中トラブルにならないために定期健診に行きましょう
2019年06月21日
妊娠中は、妊娠していないときと比べてトラブルがよく起こりがちです。虫歯や歯肉炎などのトラブルから歯の健康を守るためには、定期検診が最も有効ですが、それは妊娠中も同じことが言えます。むしろ妊娠中こそ、定期検診の受診がおすすめですが、その理由について述べたいと思います。
歯の健康を維持するための定期検診とは
体の健康は、まずお口の中の健康から始まります。毎日歯磨きを行っていても、どうしても取り除けない汚れというものがあり、そのままにしておくことでやがてプラークと化して、虫歯や歯周病を引き起こしてしまいます。
プラークはおよそ3ヶ月で作られると言われているため、お口の中に異常がなくても、3ヶ月から6ヶ月にいちどは、歯科医院で定期検診を受けることが推奨されています。
と言うのも、痛いときや調子が悪いときだけ歯科医院を受診することと、痛みがなくても定期的に検診を受けることでは、その後の残存歯の数が大きく異なるという結果が報告されているからです。
いつまでも自分の歯で食事を楽しむためには、定期検診が欠かせないのです。
妊娠中でも是非定期検診を受けましょう
冒頭でも述べたとおり、妊娠中はホルモンバランスの変化などが影響し、お口の中の衛生状態が保ちにくくなる傾向が強くなります。そのため汚れが残りがちになり、虫歯や歯肉炎の原因となるプラークが蓄積されやすくなってしまいます。
つわりの時期が過ぎればきちんと歯磨きをしよう、と思っていても、ついそのまま過ごしてしまいがちになり、歯のことが後回しになってしまうことも考えられます。
そのときは気になる症状が出ていなくても、妊娠後期や産後になり、それまで気にならなかった症状が出てくると、なかなか歯科医院に足が向けにくくなってしまうことが考えられます。
特に産後は赤ちゃんのお世話があり、預け先も見つからない場合、なかなか受診ができないかもしれません。
このような事態を避けるためにも、妊娠中に検診を受けておくことをお勧めします。つわりが終わる、安定期と呼ばれている中期に受けるといいかもしれません。
もし虫歯が見つかった場合、早期に治療すると治療が軽く済み、歯肉炎の場合はブラッシング指導を受けたり、歯石除去やクリーニングを受けることで症状が改善するでしょう。特に妊娠中の歯肉炎は、のちに歯周病に移行する場合があります。妊娠中に歯周病になると、早産やそれに伴う低体重児出産を引き起こしてしまうため、歯周病にならないよう気をつけておく必要があります。
なお妊娠中の検診は、自治体により無料で受けることができる場合があります。
また歯科医院により、保険適用で検診を受けることができるケースもあるため、いちどかかりつけの歯科医院に尋ねてみるとよいでしょう。
生まれてくる赤ちゃんのためにも、妊娠中からお口の中を健康に保っておきましょう。