歯を失ってしまう2大原因
2019年06月13日
皆さんは、歯を失ったらどうしようと思いますか?大部分の人は「入れ歯」が思い浮かぶでしょう。確かに入れ歯は歯を失ってしまった倍あの機能回復手段として最もスタンダードな治療法です。しかしここでいったんよく考えてみて下さい。あなたはなぜ入れ歯が必要になってしまったのでしょうか。
歯を失う原因とは
歯を失う2大原因は、虫歯と歯周病です。特に最近では、歯周病の悪化により歯を失う人が急増しています。というのも、歯周病は虫歯と異なり、痛みをあまり感じないまま症状が悪化するからです。
虫歯の場合、痛みを感じて歯科医院を受診した頃には、症状が神経まで達しています。ここで根の治療をきちんと行い、土台を立てて被せ物をきちんと被せておけば、一応自分の歯を保つことができます。
ところが痛みを放置すると、神経は死に、いったんは痛みが治まります。しかし歯はすっかり溶け、根だけになってしまうため、歯を残すことができません。残念ながら抜歯となり、自分の歯を失ってしまうことになります。
いっぽう歯周病は、歯ではなく、歯を支える歯周組織に炎症が起こる病気です。最初は歯ぐきの腫れや歯磨き時の出血といった症状が起こります。この状態では痛みをかんじることはほとんどありません。そのまま放置すると、歯周病菌が根の中に入り込み、歯を支える歯槽骨に炎症が広がってきます。炎症が広がると口臭がひどくなり、歯が少しずつ揺れ始めます。さらに症状が進むと歯ぐきはますます腫れ、噛むと痛みを感じ始めます。膿が溜まり、ますます口臭がきつくなって排水溝のような強烈な臭いを放ちます。
歯の揺れはますますひどくなり、噛むことが困難になりはじめ、最終的には歯が抜け落ちてしまうか、抜歯となります。
近年では、この歯周病により歯を失うケースが急増しています。
歯を失わないためにすべきことは?
「歯を失ったら入れ歯にすればいいじゃないか」と思うかもしれません。しかし、実際入れ歯になった患者さんの声を聞くと、「入れ歯は痛い、合わない、食べ物が挟まる、食べ物が美味しく感じない、臭いが気になる・・・」など、噛めてはいるものの、不便を感じている様子がよくわかります。入れ歯になってはじめて自分の歯で噛める幸せを感じるものです。
では入れ歯にならないためにはどうすればよいのでしょうか。それは、歯磨きをしっかりと行うとともに、歯科医院で定期検診を受けることです。
定期検診を受けることで、虫歯や歯周病になっていないかなどをチェックし、もし異常が見つかれば、早い段階で治療を行うことができます。早く治療をすれば最小限の治療で済み、歯を失うことはそうそうないでしょう。
大切なことは、治療の技術ではありません。どんな高度な設備や技術を持ってしても、失った歯を元に戻すことはできないのです。歯を失わないようにするために、そして一生自分の歯で食事を楽しむためにも、定期検診ほど大切なことはないのです。
歯を失って入れ歯にならないよう、ぜひ定期的に歯科医院へ通いましょう。