入れ歯のメリット
2019年05月27日
歯を失ってしまった場合、まず思い浮かぶのが入れ歯ではないでしょうか。しかし最もスタンダードな治療法である入れ歯に抵抗を感じる人もいるでしょう。では入れ歯にはどのようなメリットがあるのか、今回は入れ歯の良さについてご紹介したいと思います。
入れ歯の種類について
入れ歯には、部分入れ歯と総入れ歯があり、どちらも保険適用で治療が可能です。
部分入れ歯は、まだ歯が残っている場合に作製し、残っているご自身の歯にバネを引っ掛けて使用します。総入れ歯は歯を全て失った場合に作製し、上顎および下顎に沿うように作られており、お口の中にはめて使います。
保険の入れ歯の場合、安価で作製できるぶん素材などの選択肢がなく、全て樹脂となります。
いっぽう自費の入れ歯には色々な種類があり、素材も様々です。部分入れ歯にはバネがなく、審美的に優れているものや、床(しょう)の部分がプラスチックではなく金属を用いた金属床を使ったものがあり、熱伝導に優れています。
またインプラントオーバーデンチャーという、インプラントと義歯を組み合わせたものなど色々な種類もあり、中には100万円以上する入れ歯もあるほどです。
入れ歯に抵抗を感じるのはなぜ・・・?
さて、虫歯や歯周病などで歯を失ってしまった場合、早急に噛む機能を回復させなければいけません。そのための手段として入れ歯、インプラント、ブリッジがあります。
冒頭で触れたとおり、入れ歯に抵抗を感じる人は多いと思いますが、それはなぜでしょうか。その理由として、次のようなことが考えられます。
・高齢者がするイメージが強い
・見た目が悪い
・食べ物が挟まる
・痛い
・噛みにくい
・ガタガタする
・取り外しが面倒くさい
・金具が折れやすい
・すぐに合わなくなってしまう
このような声がよく聞かれます。しかし入れ歯には、インプラントやブリッジにはないメリットも数多くあるのです。
入れ歯の良さとは?
では入れ歯の良さはどこにあるのでしょうか。次に入れ歯のメリットを挙げてみます。
- 外科処置を伴わないため、持病があっても治療することができる
- 全国ほとんどの歯科医院で治療できる
- 取り外し式のため、手入れしやすい
- 歯を削ることがほとんどない
- 調整しやすい
- 保険の入れ歯の場合、安価で治療することができる
- 入れ歯が出来上がるまでの期間がインプラントと比べるとずっと短い
- 破損しても修理しやすい
- 自費の入れ歯の場合、審美的に優れているものや機能が優れているものを作製できる
このように多くのメリットがありますが、最も特筆すべき点は①および②でしょう。
入れ歯はよくインプラントと比較されますが、インプラントは外科手術を伴い、患者さんの全身状態によっては手術できない場合があります。また高齢の方も、手術に不安を感じることでしょう。
入れ歯の場合、抜歯以外の外科処置を必要としないため、持病があっても治療できます。これはインプラントに不安がある方にとっては大きなメリットです。
またインプラントの場合、どこの歯科医院でもインプラント治療ができるわけではありません。これに対し入れ歯の場合、全国ほとんどの歯科医院で取り扱っているため、わざわざ遠くの歯科医院へ足を運ぶ必要がありません。そのためちょっとした調整や修理が必要になった場合も、通院しやすいというメリットがあります。
この他にもご紹介したような良いところが入れ歯にはたくさんあります。しかしお口の中の状態は、患者さんによって異なります。最も適した治療を行うためにも、担当医とよく相談のうえ、治療方針を決めることが大切です。