飲み方、食べ方で歯列不正を改善することができる?
2019年03月1日
歯並びの異常である歯列不正は、咀嚼や発音、審美性の観点からも改善したい人が多いことかと思います。その解決法として最も確実なのは、矯正治療です。数年に及ぶ歯列矯正を行うことで、歯列不正の多くは改善することができます。けれども、時間と費用がかかるという点では、デメリットも大きいです。そこで気になるのが「飲み方」や「食べ方」を工夫することで、歯列不正を改善することが可能かどうか、という点ですよね。
ここではそんな摂食や嚥下による歯列不正の改善効果について詳しく解説します。
偏った噛み方は歯列不正の原因となる
皆さんは普段、食事をしている時、どちらの歯で噛んでいますか?おそらく、どんなに気を配っている人でも、左右で100%均等に噛めている人は少ないかと思います。これが極端に偏っている場合は、歯列不正の原因にもなるため注意が必要です。上下の歯というのは、本来バランスよく均等に噛みあうようにできていますので、それが左右どちらかに偏ってしまうと、歯や顎にかかる負担もアンバランスとなり、歯並びの悪化を招きます。逆にいうと、普段から左右均等に噛む食べ方を意識することで、歯列不正を改善したり、予防したりすることも可能といえます。
異常嚥下癖には要注意
赤ちゃんには、飲み物や食べ物を飲み込む時、舌を前方に突き出す「乳児型嚥下(にゅうじがたえんげ)」が認められます。これはミルクを飲んでいる赤ちゃんであれば問題ないのですが、固形物を食べるようになってからは、いろいろな問題が生じるため、成人型の嚥下に移行する必要があります。ですから、離乳や卒乳後もこういった飲み方、食べ方が残っている場合は、嚥下法の改善が求められます。ちなみに、嚥下の方法を正常にすることで、歯列不正の改善にもつながります。なぜなら、異常嚥下癖が残存すると、出っ歯や開咬などの歯列不正を引き起こすことが多いからです。
よく咀嚼することが大切
食事をする際、食べ物をしっかりと咀嚼したあと飲み込むことで、消化がしやすくなり、胃や腸への負担を軽減することができます。同時に、歯や歯周組織、口腔周囲期の筋肉へと正常な刺激が伝わり、噛み合わせの改善や顎骨の成長促進へとつながっていきます。ですから、普段からよく噛んで、歯や顎、筋肉をしっかりと活用した上で、飲み込むことを心がけましょう。
まとめ
このように、普段から適切な飲み方や食べ方を実践することで、歯列不正を改善することは可能です。同時に、歯や顎の発育を促したり、消化器への負担を減らしたりできるなど、さまざまな利点があるといえます。