医院ブログ 月: 2019年2月

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寝起きに奥歯が痛む場合

2019年02月13日

寝起きに歯が痛くなった経験はありませんか?虫歯だと思って歯医者で診察を受けても「虫歯ではない」と言われた場合、いったいどのようなことが考えられるのでしょうか。

寝起きに奥歯が痛む場合に考えられること

 

・歯軋り

目が覚めたときに奥歯が痛むようであれば、まず考えられるのが「歯軋り」「食いしばり」です。歯軋りは寝ている間無意識に行っている癖で、本人は自覚がありません。歯を強く擦り合わせることで歯に過度な負担がかかり、痛みとなって現れるものと推測されます。

歯軋りの原因は断定できませんが、ストレスが主な原因と言われています。

また疲労が溜まっている場合も、歯の神経を刺激して痛みが出るケースもあります。

歯軋りを行わないようにするためには、歯科医院でマウスピースを作製し、就寝時に装着します。マウスピースをつけることにより上下の歯の接触を防ぎ、歯軋りができないように防御します。

またできるだけ疲労を溜めないこと、またストレス社会のためストレスはどうしてもゼロにはなりませんが、ストレスを発散できるようにしてみましょう。

 

 

  • 被せ物を被せた歯の根の先に膿が溜まっている

以前虫歯治療を行った歯で被せ物が装着されている歯は、根の治療を行った歯です。根の治療の際、細菌が残っている状態や、最終的な薬が根の先端まできちんと詰まっていない場合、根に残った細菌が繁殖し、根の先端に膿が溜まる「根尖性歯周炎」という症状が起こることがあります。

 

被せの下に二次カリエス

 

 

 

  • 歯ではなく、鼻に原因がある場合

上の歯が痛む場合、歯ではなく鼻に原因が隠れていることが考えられます。副鼻腔という空洞に膿が溜まることで、歯に痛みを感じることがあります。レントゲン写真でわかることが大半です。

 

 

 

  • 偏頭痛による痛み

寝起きに頭痛を伴う場合、その痛みが歯の痛みと類似していることがあります。頭がズキズキと脈を打つような痛さがある場合、よく上の犬歯や奥歯に痛みを伴うことがあるようです。

 

 

 

  • 痛みや違和感があったら放置せずに歯科医院を受診すること

歯の痛み=虫歯とは一概に言えません。痛みの原因は様々で、中には治療を必要とするケースや、そのまま様子を見るケースもあります。

大切なことは、「痛みの原因が何か」ということです。寝起きだけだから大丈夫だろう、と放っておくと、思わぬ大きなトラブルに発展する可能性も否定できません。

まずは痛みの原因が何なのか、またどのように対処すべきかも含めて、いちど歯科医院を受診することをお勧めします。

どのあたりに注射をするの?

2019年02月12日

歯ぎしりや食いしばりなどの症状に悩まされている方は、ボツリヌス菌による治療がおすすめです。ボツリヌス菌から抽出されるタンパク質を注射するだけで、歯ぎしりや食いしばりといった悪習癖を取り除くことが可能だからです。そこで気になるのがボツリヌス菌注射の安全性ですよね。とくに、どのあたりに注射をするのか知りたい方も多いかと思います。ここではそんなボトックス療法の安全性や注射の部位について詳しく解説します。

 

ボトックス注射は厚生労働省のお墨付き

 

ボツリヌス菌の毒素を活用して行う治療と聞くと、なんだかリスクの高い施術法のように思えますが、実際はそんなことはありません。ボトックス注射自体は、かなり以前から医科の分野でも広く活用されており、厚生労働省の承認も受けています。それは歯科の治療に関しても同じです。ですから、ボツリヌス菌の成分を使ったボトックス注射は、基本的に安全といえますのでご安心ください。

 

 

咬筋に注射する

 

ボトックス注射によって歯ぎしりや食いしばりといったブラキシズムを治す場合、薬剤を投与する部位は咬筋となることが多いです。なぜなら、歯ぎしりや食いしばりというのは、口を閉じる際に収縮する咀嚼筋(そしゃくきん)が強く関連しているからです。とりわけ、咬筋(こうきん)の異常な運動が原因となることが多く、ボツリヌス菌の成分を注射することで症状も改善しやすくなります。ちなみに咬筋というのは、頬骨弓から下顎骨の下縁あたりに分布している筋肉で、咀嚼筋の一種です。比較的浅い部分に位置しているため、ボトックス注射も作用させやすいといえます。

 

 

施術時間はどのくらい?

 

ボトックス注射の施術時間は極めて短いです。注射を打つのは5分程度で終わりますが、事前に表面麻酔を作用させたり、施術後しばらく安静にしていただいたりするなど、診療全体としては30分程度となっています。使用する針も極細のものを使用することが多く、痛みなどはほとんど感じません。

 

 

まとめ

 

このように、ボツリヌス菌による歯ぎしりや食いしばりの治療では、注射針を咬筋付近に刺します。感覚などが敏感な顔面への刺入ということもあって、不安に感じられる方も多いかと思いますが、事前に表面麻酔を作用させたり、極細の針を使用したりするなど、痛みに対する配慮は細かくなされていることが多いのでご安心ください。もちろん、人によっては強い痛みを感じることもありますので、そういった場合は笑気麻酔を活用するなどの対策をとるかと思います。

ボツリヌス菌を注射したら、なぜ歯ぎしりや食いしばりが治るのか?

2019年02月1日

歯ぎしりや食いしばりといった悪習癖は、歯や顎の関節に大きな悪影響を及ぼすことがあります。それだけに、歯科医院では歯ぎしりや食いしばりといったブラキシズムを積極的に取り除くよう働きかけます。そのひとつの方法がボツリヌス菌の注射です。ここではそんなボツリヌス菌の注射によって、なぜ歯ぎしりや食いしばりが治るのかについて詳しく解説します。

 

ブラキシズムってなに?

 

ブラキシズムとは、歯ぎしりや食いしばりに代表されるような習癖で、眠っている間に行っていることが多いです。日中、目が覚めている状態でも、強いストレスがかかったり、何かに集中したりしている時に行ってしまうことも珍しくありません。こういった顎や歯に関わる異常な運動を総称して、ブラキシズムと呼んでいます。

 

筋肉の異常な活動が原因?

 

ブラキシズムの原因は人によってさまざまですが、咬筋などの顎まわりの筋肉が異常な活動を起こすことで発生しているケースが多々みられます。具体的には、ものを噛む際に活動する咬筋が睡眠時や安静時に異常な活動を起こし、歯ぎしりや食いしばりといった悪習癖を引き起こすことがあるのです。こういったケースの歯ぎしりや食いしばりは、ボツリヌス菌の注射によって改善することが可能といえます。

 

 

ボツリヌス菌注射で歯ぎしりの症状が改善する理由

 

ボツリヌス菌療法に用いられる薬剤というのは、ボツリヌス菌が産生した毒素を調整して作られたものです。ボツリヌス菌の毒素は非常に毒性が強いため、人体に作用すると手足を麻痺させるだけでなく、呼吸運動に必要な筋肉まで麻痺させるため、場合によっては死に至ることもあります。

 

そう聞くと、ボツリヌス菌療法は非常にリスクの高い治療法のように思えますが、その点はご安心ください。ボツリヌス菌注射に用いられるボツリヌス毒素は、人体に致命的な悪影響が及ばないように調整されたものですので、施術後に深刻な副作用が発生することもまずありません。歯ぎしりや食いしばりといった咬筋の異常活動を抑える程度に調整されています。つまり、ボツリヌス菌注射によって歯ぎしりが改善するのは、ボツリヌス毒素が咬筋などを麻痺させるからです。

 

まとめ

 

このように、ボツリヌス菌の注射を行うことで、歯ぎしりや食いしばりなどのブラキシズムを改善することが可能です。もちろん、症例によってはボツリヌス菌注射が無効なこともありますので、気になる方はまず歯科を受診してみてください。

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