お口のトレーニングで歯並びが変わることはある?(筋機能療法のみで不正咬合がある程度改善するのか?)
2019年02月27日
お口のトレーニングである筋機能療法は、いろいろな症例に対して有効な治療法ですが、どれくらいの効果が期待できるのかは気になる点ですよね。例えば、筋機能療法だけで、不正咬合が改善するのか、歯並びが大きく変わることがあるのかは知りたいところかと思います。ここではそんな筋機能療法の効果について詳しく解説します。
不正咬合の原因を調べることから始める
噛み合わせに異常が認められる不正咬合や、歯並びに乱れがある歯列不正などは、それぞれのケースで原因が異なります。歯の生え方の異常に起因していることもあれば、骨格の形態に原因が認められることもあります。また、生活習慣に起因していることも珍しくありません。ですから、まずはご自身の不正咬合なり歯列不正が何に由来しているのかを正確に把握する必要があります。このうち、生活習慣に由来した不正咬合や歯列不正は、お口のトレーニングだけでも、ある程度改善することが可能といえます。
生活習慣に由来した不正咬合とは?
普段から、お口をポカンと開けているお子さんは、口輪筋を始めとしたお口周りの筋肉が弛緩しています。筋肉は使っていないと徐々に衰えていくため、そうした習慣をお持ちのお子さんは、前歯を口唇で覆うのが困難となっていることが多いです。その結果、前歯に対して適切な圧力がかからず、段々と前方へと傾いていきます。その結果、上顎前突や下顎前突、場合によっては開咬などの不正咬合を生み出していきます。こういった症例では、早い段階から筋機能療法を行うことで、不正咬合をある程度改善することが可能です。お子さんの顎の骨や歯というのは、まだまだ発育途上にありますので、口腔周囲の筋肉を正常に働かせることで、正しい咬合へと誘導することが可能なのです。
矯正治療を併用するとさらに効果が高まる
不正咬合や歯列不正が目立つケースでは、筋機能療法と矯正治療を併用することで、症状の改善が促進されます。ですから、筋機能療法のみで不正咬合が改善されないケースでも、矯正治療と併せることで、それぞれの効果を高めることができるのです。
まとめ
このように、お口のトレーニングというのは、あくまで間接的な治療であり、訓練の域にとどまりますが、症例によってはそれだけで不正咬合や歯列不正を改善することも可能です。ですから、気になる方はまず、不正咬合や歯列不正が何によって引き起こされているのかを診断してもらいましょう。