舌癖とは?
2019年02月21日
皆さんは「舌癖(ぜつへき)」という言葉を聞いて、まず何を思い浮かべますか?舌の癖と書いて舌癖ですが、そもそもあまり意識したことのない人の方が多いかと思います。ここではそんな舌癖の種類や特徴などを詳しく解説します。
舌突出癖について
舌癖の代表といえば、「舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)」です。その名の通り、舌を前方へ突き出す習癖で、小さなお子さんによく見られるものです。おそらく皆さんも小さい頃は舌突出癖が習慣化していた時期もあるでしょうし、今現在、周りの小さなお子さんにもそうした習癖が見られるかもしれませんね。
異常嚥下癖について
次に、舌癖として挙げられるのは「異常嚥下癖(いじょうえんげへき)」です。突然難しい専門用語を出してしまい申し訳ないのですが、これもまた口腔周囲の発育に大きな悪影響を及ぼしかねない舌癖であるため、取り上げないわけにはいきません。なぜなら、異常嚥下癖は「ものを飲み込む」際に現れる悪習癖だからです。私たち大人は、ものを飲み込む時、舌が後方へと下がります。一方、異常嚥下癖は舌が前方へと突出します。つまり、舌が正反対の動きを見せるのが異常嚥下癖なのです。じつはこの動きは本来、乳児型嚥下と呼ばれるもので、ミルクを飲んでいる段階であれば正常といえます。これが離乳した移行も継続してしまうと「異常嚥下癖」になるのです。
その他の舌癖について
舌癖には、舌突出癖や異常嚥下癖の他にも、いろいろな種類があります。例えば、「弄舌癖(ろうぜつへき)」と呼ばれる習癖も舌癖の一種といえます。弄舌癖は舌でもてあそぶように、口腔内をいじくり回す行為で、例えば、前歯を裏側から押したり、歯と歯の間にすき間があるような部分に舌を挿入したりと、ケースによってさまざまです。口内炎などの傷口をいじくり回すのも一種の弄舌癖といえます。いずれにせよ、歯並びや傷口などに悪影響が及ぶことがあるため、放置するのはよくないと考えられています。ただ、弄舌癖に関しては周りの人が気づきにくいので、歯医者さんで指摘されることも珍しくありません。ですから、歯並びの異常や治りの遅い傷口など、気になる点があったらまず歯科を受診しましょう。
まとめ
このように、舌癖にはいろいろな種類があります。それぞれが口腔に与えるは異なり、対処法もケースバイケースといえるため、舌癖でお悩みの方はまず専門家に診てもらうことをおすすめします。舌癖をはじめとした口腔習癖の治療は、歯科医師の専門分野のひとつでもあります。