虫歯にならないために今日できること
2018年11月22日
虫歯は、お口の中に起きるトラブルの中で最も身近なものであり、老若男女問わず罹患率が非常に高いトラブルです。虫歯になる原因はひとつではありません。食事内容や間食の取り方が、虫歯予防になることをご存知でしょうか。
虫歯になる原因とは?
「甘いものばかり食べていると虫歯になる」と聞かされたことはありませんか?虫歯は、虫歯菌が出す酸によって歯が溶ける病気です。よって甘いものだけが虫歯の原因ではありません。しかし砂糖をたっぷりと含んだ食べ物が虫歯を引き起こす大きな要因であることは否定できません。
虫歯になる原因は、4つの要因があり、これらが重なることで虫歯リスクが高まります。
・虫歯菌の存在
・砂糖を多く含んだ食品の過剰摂取
・食べ物が口の中に含まれる時間
・歯質
虫歯は、ミュータンス菌などの虫歯菌がプラークに棲みついて酸を出し、歯を溶かします。そのため、まず口の中に虫歯菌が存在することで虫歯の要因が出来上がってしまいます。
そのミュータンス菌などが好んでプラークを作り出すのが、砂糖です。砂糖をたくさん含んだ食べ物がお口の中に長時間留まると、ミュータンス菌が砂糖をエサにしてプラークを作り出してしまうのです。
また歯質が弱いと歯が酸に溶けやすくなってしまいます。特に乳歯や生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、虫歯になりやすいのです。
食事で虫歯を予防するとは?
虫歯になる仕組みを上でご紹介しました。4つの要因が重なることで虫歯になってしまうのならば、逆に虫歯にならないように食事や間食の摂り方などをコントロールすることで虫歯予防を行うことが可能です。
・砂糖の過剰摂取を控える
・間食は時間と回数を決める
・唾液をしっかり出すようによく噛む
まず砂糖の過剰摂取を控えることが大切です。甘いもの=全て砂糖というわけではありません。中にはキシリトールのように虫歯菌が寄り付かない甘味料もあります。しかし大半の飲食物の中に砂糖は含まれているため、過剰摂取を控えることを意識しましょう。特にジュースや乳酸菌飲料、スポーツ飲料は多量の砂糖を含んでいます。だらだら飲み続けると虫歯リスクがぐっと高まってしまうため、時間を決めて、飲む本数は少なくするようにしましょう。
食事の中に、噛み応えのある食材を取り入れてしっかり噛んで食べることも大切です。唾液には、虫歯菌が出す酸によって酸性に傾いた口の中を中和する働きがあります。また酸によって溶かされた歯の表面(脱灰)を修復する再石灰化という非常に大切な働きを持っているため、虫歯予防という意味で唾液はとても優れた作用を持っているのです。
繊維質のものなどを取り入れてしっかり噛むことで唾液をたくさん分泌させましょう。
食後にキシリトール100%ガムを噛むこともおすすめです。
日常の食生活の見直しを
ただ歯みがきを行っているだけでは虫歯予防とは言えません。しっかり磨いていてもすぐ虫歯になる人は、食生活や間食の摂り方に問題があると考えられます。
日常の食生活や間食の取り方を見直すだけで、虫歯になりにくい環境を整えることができます。また歯科医院で敵検診を受診し、定期的にフッ素塗布を行うことで歯質を強化するとなお虫歯になりにくい口腔内環境を整えることができるでしょう。