銀歯が取れてしまった原因の一番は虫歯の再発です
2018年09月21日
銀歯が取れてしまった場合、内部が真っ黒になっている場合があります。この場合、取れてしまった銀歯は再び付け直すことができるのでしょうか。
銀歯が取れる原因とは
銀歯が取れる最大の原因は、二次カリエスです。
一般的に銀歯と呼ばれている金属の詰め物や被せ物は、二次カリエスになりやすいことで知られています。二次カリエスとは、治療した歯の詰め物や被せ物の下で再び虫歯になってしまうことで、保険適用の金属素材の補綴物に起こりやすいトラブルのひとつです。
ではなぜ銀歯は二次カリエスになりやすいのでしょうか。
金属素材の詰め物や被せ物は、歯との密着性に劣り、どんなに精巧に作られても歯と補綴物の間に隙間が生じてしまいます。その隙間から、虫歯菌を含んだ唾液が少しずつ流れ込み、補綴物の下で虫歯が生じます。その結果、内部で広がった虫歯のため詰め物や被せ物が浮き上がって最終的には取れてしまうのです。
その他銀歯が取れる原因として挙げられるのは、接着剤や素材の劣化、歯ぎしりなど過剰な負荷がかかることによる破損などです。
取れてしまった銀歯は元に戻せるのか?
では取れてしまった銀歯を付け直すことは可能なのでしょうか。
取れた歯は内部で虫歯になっていたり、素材の劣化などにより、ほとんどの場合再接着できません。
特に内部が虫歯になっていると、まず虫歯の治療を行う必要があります。再び根管治療を行い、虫歯部分をきれいに治してから型取りを行い、新しい被せ物を装着します。
ただし金属の補綴物は二次カリエスのリスクが高く、数年後には再び同じようなことが起こる可能性が高くなります。再治療を繰り返す二次カリエスは、最終的に歯を失うリスクが高い治療法と言えるのです。
なお土台の状態によってはそのまま付け直すことができる場合もあります。取れてしまった補綴物は、捨てずに歯科医院へお持ちください。
自費の補綴物について
金属の補綴物は、保険適用となっています。金属のため丈夫な反面、上で述べたとおり二次カリエスになりやすく、再治療を繰り返すケースがほとんどです。
いっぽうセラミックを使った自費の補綴物は二次カリエスになりにくいという特徴があります。セラミックは審美的に美しいだけでなく、実はプラークが付きにくいという優れた特徴があります。プラークは虫歯の原因物質ですが、プラークが付きにくいことによって、虫歯リスクも低減するのです。
またセラミックは歯との密着性がよく、歯と補綴物との間に隙間がほとんど生じません。そのため唾液や虫歯菌が入り込みにくく、内部で虫歯になることが少ないのです。
審美面と機能面、そして予防面に対しても、自費の補綴物は歯の健康を守ることができる治療法と考えられます。
取れたまま絶対に放置しないこと
被せ物や詰め物が取れてしまったら、絶対に放置せず、速やかに歯科医院を受診するようにして下さい。痛くないからとそのままにしておくと、穴が開いた部分に細菌感染を起こし、虫歯の原因になってしまいます。
また取れたままにしておくと、噛み合わせにも変化が生じてしまいます。噛み合わせはお口の中だけでなく、全身の健康にも大きく関わります。
そのまま放置せず、まずは取れた補綴物を持って早めに歯科医院を受診してください。