かわさき歯科医院では衛生管理体制に自信があります。
2018年09月13日
歯科医院では唾液や血液を伴う治療を行います。そのため使用済みの歯科器具にはたくさんの細菌が付着しており、きちんと滅菌を行わないと院内感染の原因となってしまいます。
また患者さんが肝炎であった場合、滅菌が不十分であると次の患者さんに肝炎が移るリスクがあります。
このようなリスクを避け、患者さんが安心して治療を受けるためにも、滅菌や消毒は欠かせないのです。
しかしながら、歯科器具の使いまわしが行われている歯科医院は未だ存在し、滅菌や消毒といった院内感染対策がきちんと行われていない実態が明らかにされています。
確かに滅菌や消毒は手間やコストがかかります。それでも患者さんに安心して歯科治療を受けていただくためには、院内感染予防対策は絶対に欠かすことができないのです。
滅菌、消毒の流れ
では治療後の滅菌、消毒はどのように行われるのでしょうか。歯科医院により多少の違いはありますが、一般的な滅菌、消毒の流れをご説明します。
- 治療後、廃棄するものと次に利用するものとに分ける。基本セットなど、滅菌機に入れても大丈夫なものは一定時間消毒液に浸け、超音波洗浄機に入れて細かな汚れを落とす。その後水できれいに洗い流して滅菌パックなどに入れ、ガス滅菌機に入れて滅菌する。
廃棄するもので血液が付着しているガーゼやワッテなどは、感染用のごみ箱に捨てる。
- 歯を削ったり研磨をするタービンやコントラなどは専用の滅菌機に差し、洗浄後オイル注入を行う。その後一本ずつ滅菌パックに入れ、高圧滅菌機に入れて滅菌する。
- プラスチックのスパチュラなど滅菌できないものは、ヒビテンなどの消毒液に浸し、超音波洗浄をかけてアルコールワッテなどできれいに拭き、所定の場所にしまう。
- 根管治療で使うファイルやリーマー、歯を削るバー、歯石除去で使うスケーラーチップなど小さなものも全て滅菌や消毒を行い、次の患者さんが安心して使えるように整えておく。
- 治療で使ったチェアは、アルコールワッテできれいに拭きとっておく
- インプラントなど外科処置で使う手術着は使い捨てでない場合、洗濯をして滅菌パックに入れ、ガス滅菌しておく。
滅菌、消毒がきちんと行われているかどうかの見極め
滅菌や消毒が行われ、院内感染予防対策が取られている歯科医院かどうかは、実は患者さんにはわかりにくいものです。滅菌作業は患者さんから診えないスペースや部屋で行われるため、通っている歯科医院が滅菌をちゃんと行っているかどうかの見極めは難しいかもしれません。目安としては
「タービンなどがユニットに差したままでないかどうか」
「基本セットは患者さんが席に着くまで開封されていないか」
「紙コップやエプロンなどは使い捨てかどうか」
「先生やスタッフは、患者さんごとにグローブを変えているか」
ということが挙げられます。
最近ではホームページなどで滅菌消毒対策のページを設けている歯科医院が多くなりました。患者さんが安心して治療を受けるためにも、歯科医院を選ぶ際にの参考にしてみて下さい。