かかりつけ医を決めて、将来の歯を守る時代です。
2018年09月7日
私たちは普段はそれほど意識せずに毎日飲食を行っています。そのため自分の歯で食事ができるありがたさや幸福感というものをつい忘れがちになってしまいます。
歯は失ってはじめてその大切さをしみじみと感じることでしょう。
あなたが歯医者に行くときはどのようなときですか?歯医者との付き合い方は、あなたの歯の寿命に大きく関わります。
今歯科医院の数はコンビニより多いと言われていることはよくご存じだと思います。これほど多くの歯科医院の中から、かかりつけ医を選ぶことは、実は容易ではありません。
かかりつけ医とは、「体調の管理や病気の治療および予防など、自分や家族の健康に関して日常的に相談でき、緊急の場合にも対処してくれる医師及び歯科医師のこと」と定義づけられています。
つまり歯を長持ちさせるためには、歯の治療だけでなく、歯が悪くならないことを考慮してくれる歯科医院を選ぶことが最も大切なのです。
定期的な検診を受けることはもちろん、「こんなことで歯医者に行っても大丈夫かしら」と思うほど些細なことでも気軽に相談できる歯科医院を決めておくと安心です。
歯科医師に求められる役割も、「悪い歯を治す」から「虫歯や歯周病などのトラブルから歯を守る」に変化してきています。これまでは患者さんの歯の不調を治すことが主体でしたが、患者さんの歯の健康を守る「予防」が中心となる時代です。
とは言うものの、日本の歯の予防に対する意識は海外に比べるとまだまだ低く、その結果は残存歯数となって現れています。
日本では80歳の残存歯数が平均6.8本に対し、米国の85歳の平均残存歯数は15.8本、スウェーデンでは75歳の平均は19.5本と報告されています。
この数字を見ると、諸外国と比べていかに日本が歯の予防認識が低いかと言うことが顕著に表れているのがわかります。
歯を長持ちさせるためには、患者さんと歯科医師の信頼関係が欠かせません。
患者さんが求めるのは高度な治療や天才的な技術ではなく、「通いやすい歯医者さん」なのです。
通いやすい歯医者さんこそがかかりつけ医であり、歯の健康を守るための予防治療に力を入れている歯科医院と言えるでしょう。
歯はいちど削ると元に戻りません。そして治療した歯は、かなりの高確率で再治療が必要となります。再治療を繰り返すと、最終的に歯を失う結果が待ち受けているでしょう。
冒頭で述べた通り、歯は失ってはじめてその大切さがわかります。歯を長持ちさせるためには、患者さんご自身がきちんと定期検診に通うことが大切です。
そしてどんな些細なことであっても、歯科医師に相談しましょう。