入れ歯を長持ちさせる秘訣とは
2018年08月3日
歯を失ってしまい、入れ歯を作製した方はその入れ歯を快適に使うこと、そして長持ちさせることをお考えになるのではないでしょうか。入れ歯本体を清潔に使うことはもちろんですが、入れ歯を長持ちさせるためには残っている歯を大切にすることが長持ちの秘訣です。そこで今回は、入れ歯と残存歯について考えてみました。
なぜ入れ歯になってしまったのか?
入れ歯を作製するということは、何らかの原因で歯を失い、噛む機能を回復させるためです。歯を失った理由は主に虫歯、歯周病で、その他事故などアクシデントにより歯を失うことがあります。
事故など不運なアクシデントは別として、虫歯や重度の歯周病で歯を残すことができなくなったことが理由の場合、厳しいことを言うようですが「自己管理の甘さ」が関わるのではないでしょうか。
虫歯の兆候が見られても、痛みもあまりないし、緊急性も感じられないからと受診を先延ばしにした結果、歯は全部溶けて根っこだけになってしまったというケースは少なくありません。
特に歯周病の場合、歯ぐきの腫れや出血があり、歯周病の症状であることは明らかな場合は早めに歯周病対策を行う必要があります。ところが何らかの理由で歯科医院を受診しないと症状が悪化し、気が付いたら歯が抜けてしまう危険性が高くなります。
どちらのケースも、早めに歯科医院を受診していれば歯を失うことはなかったかもしれません。まずはなぜ歯を失ったのかを考え、今後のお口の中の健康に役立てるようにしたいものです。
入れ歯を長持ちさせるためには
部分入れ歯は歯にクラスプという金具を引っかけて使用します。入れ歯でもしっかり噛んで食事するためには、入れ歯が精巧に作製されていることと、残存歯の状態が良いことが条件となります。特にバネをかける歯は噛むたびに負担がかかり、徐々にダメージを受けるため他の健康な歯に比べると歯の寿命は変わってくる可能性があります。
バネをかける歯が虫歯になってしまうと歯を削って治療を行うことになるため、歯が脆くなってしまいます。
また歯を失った理由が歯周病の場合、お口全体に歯周病の症状が現れる傾向が強いため、バネをかける歯の歯ぐきにも炎症を起こしている可能性があります。歯周病が進行すると歯を支える歯槽骨が吸収されて、歯が揺れ動き始めます。こうなってしまうと噛んだときに痛みを感じたり、入れ歯が浮き上がった感じがするなどの不具合が出てきます。
入れ歯の調整だけではしっかり噛むことができなくなってくるため、最終的に入れ歯を作り替えることになりかねません。
このように残っている歯にトラブルが起きると、結果的に入れ歯が合わなくなってしまうのです。
残っている歯を大切にすることがポイント
入れ歯を長持ちさせるためには、残っている歯を大切にすることが最も大きなポイントです。せっかく作製した入れ歯を快適に長く使用するためにも、しっかりとメンテナンスを受けて、ご自身の歯を健康に保つことが大切です。