ドライマウスに注意。対処法を用いて唾液を出していきましょう。
2018年04月23日
口の中の唾液分泌が低下し、口の中が乾く「口腔乾燥症」は、別名ドライマウスとも呼ばれており、お口の中に色々な影響を与えます。口の中が乾くとどうなるのか、今回はドライマウスに焦点を当ててみます。
ドライマウスの原因は
ドライマウスは、その名のとおり唾液分泌が減ることで、口の中が乾燥する症状です。
まずドライマウスの原因を挙げてみます。
・糖尿病、シェーグレン症候群など病気によるもの
・更年期障害
・ストレス
・口の周りの筋肉の低下
・薬の副作用
・加齢によるもの
・就寝中に口を開けている
・口呼吸
ドライマウスそのものは病気と言うよりは、口の中が乾燥する「症状」です。しかし口の中が乾いてしまうことで、お口の中や健康に良くない影響が出てしまいます。
ドライマウスになるとどのような症状が出るのか
次にドライマウスの症状について見てみましょう。ドライマウスになると、こんな症状が出てきます。
味覚異常
味を感じる味蕾は水に溶けるものを味として感じる働きがあります。しかし唾液分泌が少なくなると、味覚の低下および味覚異常が出ることがあります。
嚥下困難
唾液は噛み砕いた食べ物と混ざり合うことで嚥下しやすくします。しかし口の中が乾いてしまうと、舌や頬の粘膜を動かしにくくなります。
この働きが低下することで食べ物がが飲み込みにくくなり、嚥下困難を引き起こしてしまいます。
入れ歯が合わない
唾液は入れ歯と粘膜を吸着させる働きがあります、しかし唾液が少なくなると義歯と粘膜が吸着しにくくなり、入れ歯が安定せず噛み辛くなってしまいます。
細菌の増殖
唾液には細菌を洗い流す作用があります。ところがドライマウスになると、お口の中で細菌がどんどん繁殖し、口臭や虫歯、歯周病などを引き起こしやすくなります。
その他口腔カンジダや口角炎などを引き起こす原因にもなります。
ドライマウスの対処法
ドライマウスそのものは病気ではありません。したがって唾液を分泌させるためのケアが大切になります。唾液分泌が促進されることでドライマウスは改善されるため、唾液分泌を促すケアについてご紹介します。
よく噛む
しっかり噛むと、唾液が分泌されます。しかし柔らかいものばかり食べていると唾液の分泌が低下し、口の中が乾いてしまいます。また虫歯や歯周病、合わない入れ歯などが原因でしっかりと噛めない場合は、まず治療を行って噛む機能をしっかりと回復させましょう。
口呼吸をやめ、鼻呼吸にする
まず口がぽかんと開いている人は、口呼吸ではなく意識して鼻呼吸を行うようにして下さい。口呼吸はドライマウスだけでなく、様々な悪影響を与えます。口呼吸の自覚がある人は、まず意識して鼻で呼吸を行うようにして下さい。
唾液腺マッサージを行う
お口の中には唾液腺があり、そこをマッサージすることで唾液分泌を促進します。
唾液腺には「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」があり、それぞれゆっくり押して刺激することで、唾液の分泌を促します。耳下腺は耳の前付近、顎下腺は顎の骨の内側にある柔らかい部分、そして舌下腺は耳の前、上の奥歯あたりにあります。
またきれいな指で、歯ぐき全体をマッサージするのもよいでしょう。
お口のストレッチ
「あいうべ体操」など口腔体操を行うことで筋肉を鍛えます。口の周りの筋肉が落ちると唾液分泌が低下するため、お口の体操を行ってみるのもよいでしょう。
唾液をしっかりと出し、お口の中を乾燥させないこと
ドライマウスについてお話しました。ドライマウスの原因は様々です。それぞれの原因に応じて唾液を十分分泌させるように心がけてください。
またお薬の副作用で口が乾く場合は、口腔保湿剤などを使ってみるのもよいでしょう。