知覚過敏になる原因、あなたもやっているかも。
2018年04月11日
虫歯ではないのに冷たいものや歯磨きで歯がしみる知覚過敏に悩む方は大勢いらっしゃるようです。中にはイチゴやみかんが食べられないといった声も聴かれます。この知覚過敏になる原因は、実は間違った歯磨きによって引き起こされてしまうのです。
歯を大切にするあまり引き起こされる知覚過敏
虫歯は歯磨き不足で起こりますが、知覚過敏は歯磨きをし過ぎるあまり引き起こされてしまうことがあります。また間違った歯磨きも知覚過敏の原因になります。
このように歯を大切にするための歯磨きが、かえって知覚過敏になる原因を3つ、ご紹介します。
・強い力でゴシゴシと力強く磨く
しっかり磨こうとするあまり、力を入れ過ぎて歯磨きを行うと、歯の表面のエナメル質を傷つけてしまいます。汚れを落とそうと一生懸命ゴシゴシと強く磨くことが、知覚過敏を引き起こす最も大きな原因となります。
またこの磨き方は、歯と歯ぐきの境目が抉れてしまうくさび状欠損という症状も引き起こしやすく、知覚過敏だけではなく虫歯の原因にもなります。
・研磨剤入りの歯磨き粉を使う
数ある歯磨き粉の中に研磨剤が含まれているものは非常に多いですが、この研磨剤が歯の表面を傷つけることで知覚過敏を引き起こしてしまいます。
研磨剤入りの歯磨き粉でしっかりと歯を磨いた後は歯の表面がツルツルとして「磨いた感」が強いでしょう。しかし研磨剤入りの歯磨き粉は歯の表面を傷つけやすいため、知覚過敏だけでなく歯の表面が削れてしまう、着色しやすくなるなど、歯にとってよくありません。
特に「力強くゴシゴシ磨く+毛先が固い歯ブラシ+研磨剤入りの歯磨き粉をたくさん使う」という3拍子揃った歯磨きの方法は非常に危険です。
・食後すぐの歯磨き
食後すぐ歯磨きを行うことは、今はあまり推奨されていません。と言うのも、食後すぐの歯の再石灰化が行われる前にエナメル質を洗い流してしまうからと言われています。
歯の再石灰化には30分ほど必要なため、できれば食後すぐの歯磨きは控えたいものです。
このように、歯に良いと思っていた歯磨きの方法が、知覚過敏に繋がるのです。
知覚過敏になってしまったら
知覚過敏は実はなかなか治りません。最悪の場合、歯の神経を取る選択も考えなければならない場合があります。歯の神経を取ってしまうと当然痛みは感じなくなりますが、神経を取ってしまうと歯が脆くなります。
まず歯磨きで大切なことは、優しい力で行うことです。優しい力でも正しいブラッシングが行われれば汚れは落ちます。正しいブラッシング法を歯科衛生士に教わることが最も良い方法でしょう。歯科衛生士は歯の健康を守るプロフェッショナルです。ブラッシング法とともに、ご自身に合った歯ブラシについて相談にも乗ってくれるため、気軽に相談してみて下さい。
また研磨剤が入っていない歯磨きペーストを使うようにしましょう。できれば知覚過敏用のものが望ましいです。
歯科医院で知覚過敏用の薬をコーティングしてもらうのもひとつの方法です。またレジンや歯科用セメントでコーティングする場合もあります。
いずれにしても、知覚過敏の症状がある場合は普段の歯磨きに気を付けながら早めに歯科医院を受診しましょう。