インプラントを長持ちさせるための注意点
2018年03月20日
美しい見た目と天然歯に近い噛み心地、そして他の歯に影響を与えない、三拍子揃った治療法であるインプラント。このインプラントを長持ちさせるためにはどうすればよいでしょうか。インプラントを長持ちさせる秘訣をご紹介します。
インプラント治療後に注意すべき点とは
インプラント治療後に最も気を付けなければいけないことは、インプラント周囲炎です。
インプラント周囲炎とは歯周病に似た症状で、歯周病菌がインプラントの周りに繁殖し、歯茎に腫れや出血などの炎症を引き起こす細菌感染です。そのままにしておくと炎症が歯茎だけでなく、歯槽骨にまで広がってしまいます。
炎症が歯槽骨にまで広がるとやがてインプラントを支えている顎の骨が吸収され始め、インプラントが揺れ動き始めます。さらに歯槽骨の吸収が進むと、最後にはインプラントが抜け落ちてしまいます。
インプラント周囲炎によりインプラントが抜け落ちてしまうと、再治療が難しくなります。
骨が少なくなり、インプラントを支えるために必要な骨造形法や再生治療を行うことで再びインプラントを打ち込むことは不可能ではありませんが、余分な費用や期間がかかってしまいます。
そうなると入れ歯やブリッジとなり、新たに治療が必要となりますます余分な時間と費用が必要となるため、せっかく行ったインプラント治療が無駄になってしまいます。
このようなことにならないためにもインプラント周囲炎には十分注意が必要です。
特に歯を失った原因が歯周病の場合、インプラント周囲炎を引き起こすリスクが高くなることを頭に入れておきましょう。
なお喫煙習慣がある人は、歯周病が悪化する傾向が強くなり、インプラント周囲炎になる可能性も高くなります。喫煙習慣のある方は、インプラント治療を機に減煙および禁煙が望ましいでしょう。
インプラントを長持ちさせるためのアフターケアとは
ではインプラントを長持ちさせるためのアフターケアに話を移しましょう。
インプラントを長持ちさせる秘訣は何といっても歯科医院での定期的なメンテナンスです。
家庭でのセルフケアだけでは落としきれないプラークを、歯科医院でのメンテナンスできれいに落とすことで歯周病菌などの細菌感染リスクを抑えることができます。
歯科衛生士が丁寧で正しいブラッシング指導やクリーニングを行うことはとても有効なのです。
また噛み合わせのチェックを行い、噛み合わせが悪化していないかどうかを確認します。
噛み合わせの悪化や食いしばりなどはインプラント周囲炎の引き金になってしまいかねません。
また噛み合わせとともに、インプラント体と骨の結合についてもチェックし、インプラント周囲炎になっていないか、顎の骨に問題はないかどうかを確認します。
歯科医院での定期的なメンテナンスを必ず受けましょう
お伝えしたとおり、インプラントを長持ちさせるためにはインプラント周囲炎を予防することが何よりも大切です。インプラント周囲炎からお口の中を守るためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが非常に大切です。インプラント治療後は3~6か月ごとに一度のメンテナンスを必ず受けるようにしましょう。