怖い病気「歯周病」、ならないためには?

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怖い病気「歯周病」、ならないためには?

2018年02月9日

歯を失う2大原因は、虫歯と歯周病と言われています。特に歯周病は、歯や歯ぐきだけでなく、全身の健康にも大きく関わる怖い病気です。歯周病になる原因は歯石ですが、この歯石のもとは「歯垢」です。歯石と歯垢が及ぼす影響などについてお話します。

 

全ての元凶は歯垢

まず、歯垢が作られる仕組みについてご説明します。

歯垢は最近ではプラークと呼ばれることが多く、CMなどでも「プラークコントロール」という言葉がよく流れており、耳にしたことがある人は多いでしょう。

歯垢(プラーク)とは食べかすに細菌が繁殖して作り出された、白っぽくネバネバした物質のことです。

歯垢は食べかすの中にある糖分などを栄養分として増殖します。口腔内には非常に多くの細菌が存在し、歯垢1mgの中には数億個の細菌が潜んでいると言われています。

口腔内に虫歯菌が存在すると、歯垢に虫歯菌が棲みつき、酸を放出します。この酸にとって歯が溶かされることで虫歯になります。

また歯周病菌が存在すると、歯垢から毒素を放出し、歯ぐきに炎症を起こして歯肉炎や歯周病を引き起こします。また歯周病が進行すると、やがて歯を支える歯槽骨を吸収して歯がグラグラし、やがて抜け落ちてしまいます。

このように、歯垢は虫歯や歯周病を引き起こす元凶なのです。

 

 

歯石は歯垢が石灰化したもの

いっぽう歯石は、溜まって歯に付着した歯垢が時間とともに石灰化し、石のように硬くなったものです。

歯石は直接毒素などを放出するわけではありません。つまり歯石そのものは悪いものというわけではないのです。しかし歯石の表面は軽石のようにデコボコとしており、歯垢が付着しやすくなっています。そのため新たな歯垢が付くことで歯ぐきに炎症を起こしやすくなります。つまり歯石をそのまま放置することで歯周病を引き起こしやすくなるのです。

なお歯石には、歯ぐきより上に付着した歯石と歯ぐきの下に付着した歯石(縁下)があり、縁下に付着した歯石は重度の歯周病によく見られます。重度歯周病のため抜け落ちた歯の根元には黒っぽい歯石が付着しており、歯周病が進行していたことを物語っています。

 

歯周病の予防や治療には歯石除去が必要

歯を失う2大原因のうち、特に歯周病は虫歯のように痛みを感じずに進行し、気が付けば歯がグラグラになって抜け落ちてしまいます。また糖尿病や脳梗塞、認知症など歯周病と全身疾患の関連性は深く、歯周病の治療および予防が欠かせません。

歯垢は歯石になる前段階である柔かい状態のため、適切なブラッシングやクリーニングで落とすことができますが、硬い歯石は自分で取ることは難しく、尖ったもので無理に取ろうとすると歯ぐきを傷つけてしまいます。定期的に歯科医院で歯石除去を受けることで、歯周病の予防や進行を抑制することが可能です。

 

歯垢を溜めないことが大切

歯石を作り出すもとは歯垢であることをお伝えしました。歯垢は歯石の上に付着することで、特に歯周病を引き起こす大きな要因となります。歯石のもととなる歯垢を溜めないように正しい歯磨きを行うことはもちろん、歯科医院での定期的なクリーニングを受けることが大切です。

 

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