歯の神経を抜く治療に時間がかかる3つの理由|寝屋川市、交野市、門真市、枚方市、大東市
2017年01月20日
虫歯が深く進行してしまった場合、歯の神経を抜く、という治療をすることがあります。
歯の神経を抜く治療は長期間にわたりがちですが、どうしてでしょうか?
何に時間がかかっているのか、何をしているのか、調べてみました。
■歯の神経を抜く治療
説明をしてくれる歯科医院ですと安心ですが、口を開けた状態のままで何をされているのか分からない時もありますね。
神経を抜く、という治療の工程はどのような流れなのか、確認しましょう。
1.虫歯部分を取り除く
2.感染してしまった歯の神経を細い道具で除去する
3.神経を除去したら、神経があった空洞部分を消毒する
4.消毒薬を数回取り替えて、殺菌する
5.殺菌された空洞部分に充填用の薬を詰め込む
6.歯の神経の治療が完了したら、歯の上部を完成させる
■回数がかかる理由とは
1.歯の大きさで神経の数が違う
例えば前歯と奥歯では神経の数が違います。
奥歯に行けばいくほど、歯の大きさも大きくなり、歯茎に埋まっている部分も枝分かれし、神経の数も増えます。
治療している歯が奥歯の場合は、より回数がかかるでしょう。
2.神経の形はまっすぐではない
神経の形は、枝分かれしていたり、細い神経が網目のようになっていたり、単純な形ではありません。
また、神経が先端で曲がっていても、除去や消毒で使用する器具はまっすぐなものなので、操作が困難になります。
3.目で見えない
歯の奥にある神経の治療は目視することができません。
また、他の神経を傷つけないようにするため、操作はゆっくりと慎重なものになります。
■1回目の治療が重要
神経の治療の多く、90%以上は3回以内で治療が終わるといわれています。
初めての根の治療はシンプルなので、時間や通院回数もかかりません。
しかし、やり直しの神経の治療は何回も、場合によっては6回以上通わなければいけないのです。
すでに充填してある薬を丁寧に取り除き、また念入りに消毒しなければいけません。
痛みや膿がでた時には、神経の先に病巣があったり、顎まで炎症が広がっている場合もあり、さらに消毒や治療に時間がかかってしまうのです。
■回数を重ねても痛みがひかない場合
一度、神経の治療に失敗し、膿がでるようになると、治る確率は半分ほどになってしまいます。
神経の形は複雑なので、菌が入り込んでしまうと、いくら消毒や治療をしても、神経に巣くっている菌を完全には除去できない状況になるのです。
その場合の最終的な治療方法があります。
1.歯茎から切開
歯からの治療では見えない、複雑で治療困難な場合に、歯茎から膿を取る方法です。
上にセラミックのように自費診療で被せた被せ物がある場合も、被せ物を壊さなくてすむ方法です。
2.抜歯して戻す
奥歯など、歯茎を切開して治療するには困難な場所の場合、歯を一度抜き、膿を取り除き、神経の先をきちんと消毒し、また戻します。
条件があえば、歯が再びくっつくことができる性質を利用した治療法です。
歯の神経は痛みを感じるだけでなく、歯に栄養を運んだり、衝撃から守ったり、様々な役割があります。
その役割を失ってしまった歯は、もろくなってしまい寿命は短くなり、いずれ抜けてしまいます。
ダイヤモンドよりも価値があるといわれている歯、大切に使っていきたいですね。